
韓国ステーブルコイン規制が"迷走"! 銀行 vs フィンテック「泥沼の主導権争い」で『デジタル資産基本法』が立ち往生、業界は"段階的な先行解禁を"と大合唱
暗号資産大国・韓国で、ステーブルコインを巡る綱引きが泥沼化している。業界団体は「基本法の完成を待つな、まず発行ルールだけでも先に作れ」と政府に苦言。お手本にはEUの手法を挙げ、"見習え"という声まで飛び出した——。

暗号資産の法整備で世界の先頭グループを走ってきたはずの韓国が、いま足踏みを続けている。
ハッシュド・オープン・リサーチとソラナ・ポリシー・インスティテュートが水曜日に公表した政策リポートが、そのお寒い実情をズバリ突いた。曰く——韓国は「デジタル資産基本法」を完成させる前に、ステーブルコインの発行体にもっと柔軟性を認め、暫定的なライセンス指針を示し、規制を段階的に導入すべきだ、というのである。
このリポート、実は6月23日に開かれたシンポジウムの"議事録"のようなもの。国会議員に法律の専門家、そして業界関係者がずらりと顔をそろえた席で交わされた本音が、そのまま詰まっている。
問題の「デジタル資産基本法」は、韓国初となる包括的なデジタル資産の枠組みだ。ステーブルコインから発行、情報開示、市場ルールまで丸ごとカバーする鳴り物入りの法律……のはずだった。ところが国会は複数の法案を一本化できず、なかでもステーブルコインの発行を"誰に許すのか"を巡って意見が真っ二つ。おかげで立法作業はズルズルと後ろ倒しになっている。
内情を明かしたのは、共に民主党のアン・ドゴル議員だ。「銀行が過半数の株式を握ったまま、実際の運営はフィンテックや非銀行系の企業に任せる」——そんな妥協案が水面下で検討されているというのだ。銀行の顔も立てつつ、新興勢力にも旨みを残す。いかにも玉虫色の折衷案ではないか。
法律事務所ベ・キム・アンド・リーのパートナー、キム・ヒョボン氏はさらに手厳しい。金融機関がどこまで暗号資産ビジネスに手を出せるのかをはっきりさせろ、ステーブルコイン決済のライセンスの曖昧さを解消しろ、海外発行のステーブルコインのルールも決めろ——と、注文を次々に突きつけた。
極めつけは"お手本"の提示だ。キム氏は、EU(欧州連合)が暗号資産市場規制(MiCA)を段階的に導入したやり方を引き合いに出し、韓国も基本法の完成を待たずにステーブルコインの発行ルールだけ先に走らせろ、と迫ったのだった。
果たして韓国は、この"渋滞"を抜け出せるのか。世界が固唾をのんで見守っている。

