
ジェミナイ、売上72億円でも赤字172億円 取引低迷、クレカ収益は231%増
ジェミナイの2026年第2四半期売上高は前年同期比37%増となった。一方、暗号資産取引の低迷やクレジットカード関連の不正被害が重荷となり、純損失は約172億円に膨らんだ。

売上は増えた。ところが、赤字はその売上の2倍を超えた――。
暗号資産取引所ジェミナイは、第2四半期の売上高が前年同期比37%増の4550万ドル(約72億5000万円)になったと発表した。一方で純損失は1億770万ドル(約171億7000万円)に達した。暗号資産の取引低迷が、業績に重くのしかかった格好だ。
暗号資産の取引高は「約3分の1」に
ジェミナイが木曜日に明らかにしたところによると、取引所事業の収益は前年同期比38%減の1250万ドル(約19億9000万円)だった。
原因は明快だ。取引高が前年同期の113億ドル(約1兆8010億円)から38億ドル(約6056億円)へと急減したのである。わずか1年で、約3分の1の水準まで落ち込んだ。
クレジットカードが新たな稼ぎ頭に
暗号資産取引が振るわない一方、ジェミナイを支えたのが金融サービス事業だった。
サービス収益は前年同期比149%増の2350万ドル(約37億5000万円)。なかでもクレジットカード収益は231%増の1620万ドル(約25億8000万円)と急伸した。
ステーキング収益も50%増の400万ドル(約6億4000万円)となった。利息収入を加えると、サービス収益と利息収入の合計は2600万ドル(約41億4000万円)に達した。
もはやジェミナイは、暗号資産の売買手数料だけで稼ぐ会社ではない。クレジットカードをはじめとする金融サービスが、新たな屋台骨になりつつある。
不正利用で約26億円の引当金
もっとも、そのクレジットカード事業にも落とし穴があった。
取引損失は前年同期の360万ドル(約5億7000万円)から2010万ドル(約32億円)へと膨らんだ。主因は、クレジットカード事業で発生した本人情報の不正利用に絡み、1610万ドル(約25億7000万円)の信用損失引当金を計上したことだ。
ジェミナイによれば、引当金の増加は不正の影響を受けた一部口座に集中しており、クレジットカード事業全体の信用状態が悪化したわけではないという。
経費削減でも、支出は約195億円
総営業費用は前年同期比24%増の1億2240万ドル(約195億1000万円)となった。
ただし、今年初めに打ち出したコスト削減策を進めた結果、第1四半期と比べれば15%減少した。経費にはブレーキをかけたものの、巨額の赤字を食い止めるまでには至っていない。
ジェミナイ株は木曜日の通常取引で3%上昇した。しかし決算発表を受け、金曜日の時間外取引では一転して約5%下落した。
投資家が見たのは「37%の増収」よりも「約172億円の赤字」だったようだ。

