
カナダで「予測市場アプリ」開始へ ウェルスシンプル、カルシ連携で個人投資家に提供
カナダのウェルスシンプルが、カルシ基盤の予測市場アプリ「ウェルスシンプル・プレディクト」を今夏開始する。一方、米国ではCMEがCFTCを提訴するなど、予測市場と暗号資産デリバティブをめぐる規制対立が激化している。

カナダのフィンテック企業ウェルスシンプルが、予測市場大手カルシの基盤を使った新アプリを立ち上げる。カナダの個人投資家は、規制当局の承認を受けたうえで、数千本に及ぶイベント連動型の契約にアクセスできるようになる。
新アプリの名称は「ウェルスシンプル・プレディクト」。今夏に提供開始予定で、カナダのユーザーはカルシに上場する約4000本のイベント契約を取引できる。対象分野は、金融市場、経済指標、気候関連などだ。
カナダ投資業規制機構(CIRO)は3月、同社に対し、これらの分野に連動する予測市場契約の提供を認可した。ウェルスシンプルは、カナダで予測市場取引の提供を認められた2社目の投資ディーラーとなる。

Source: Kalshi
これらの契約はデリバティブとして規制され、決済期間は少なくとも30日以上でなければならない。
今回のカナダ展開は、カルシが予測市場の枠を越えて事業を広げるなかで実現したものだ。カルシは木曜日、同社の無期限先物商品が取引可能になったと発表した。5月31日には、暗号資産の無期限先物市場に参入することを明らかにしていた。

Source: Kalshi
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CME、CFTCの暗号資産デリバティブ判断に反発
だが、カルシの拡大路線には、既存のデリバティブ取引所から早くも横やりが入っている。
木曜日、CMEグループは米商品先物取引委員会(CFTC)を相手取り、訴訟を起こした。争点は、カルシが提供する暗号資産の無期限先物契約と、コインベースの類似商品をCFTCが承認した判断だ。
CME側は、CFTCがこれらの商品を連邦法上、誤って分類したと主張している。訴訟に先立つ前日には、CMEのテレンス・ダフィー最高経営責任者(CEO)が、同取引所として承認に対して法廷で争う方針だと発言していた。

CME CEO Terry Duffy. Source: CNBC Fast Money
この訴訟は、暗号資産の無期限先物を米国内の規制下に取り込もうとする大きな流れのなかで起きた。
5月、CFTCはカルシのビットコイン無期限先物契約を承認し、さらにコインベースが類似商品を提供することを認めるノーアクション・ポジションを示した。
その後、コインベースは米国の機関投資家に対し、グローバルな暗号資産デリバティブ市場へのアクセスを拡大した。クラーケンも今週、CFTC規制下にあるビットノミアル取引所を通じて、無期限先物取引を開始している。
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各国で強まる予測市場への逆風
カナダでは勢いを増す予測市場だが、各国・地域では規制当局の抵抗も続いている。
5月にはスペイン当局が、カルシとポリマーケットへのアクセスを遮断するようインターネット事業者に命じた。両プラットフォームが同国の賭博規制に違反して営業していた疑いがあるとして、調査を進めている。
アジアの規制当局も、予測市場に対して動きを強めている。
インドネシアでは、プラボウォ・スビアント大統領が任期途中で退任するかどうかに関連する契約が取引されたことを受け、ポリマーケットを禁止した。
日本では暗号資産取引所ビットバンクが、ポリマーケットに関連する送金について利用者に注意喚起を行った。韓国では、警察が賭博違反の疑いで国内ユーザーを捜査したと報じられている。
米国でも、ここ数カ月で少なくとも11州が予測市場に異議を唱えている。
対立の核心にあるのは、イベント契約を州の賭博法で規制すべきなのか、それともCFTCが監督する連邦規制下のデリバティブとして扱うべきなのか、という問題だ。
6月16日、メキシコ市で開かれたビッソのステーブルコイン・カンファレンスで、デジタル・チェンバーのコーディ・カーボンCEOは、CFTCと州の賭博規制当局の対立は、最終的に米連邦最高裁まで持ち込まれる可能性が高いと述べた。

Source: Cointelegraph

