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Christina CombenライターYohan Yu監修編集者

OKXで米国株も取引可能に 欧州ユーザーは暗号資産口座からアップルやテスラ関連先物へ

最新ニュース公開日2026年6月10日

暗号資産取引所のOKXが、欧州の個人投資家に向けて、新たな一手に出た。同社は火曜日、米国の巨大テック株「マグニフィセント7」や、SPY、QQQ、さらには主要なコモディティ指標に連動する満期付き先物の提供を始めると発表した。

暗号資産取引所のOKXが、欧州の個人投資家に向けて、新たな一手に出た。

同社は火曜日、米国の巨大テック株「マグニフィセント7」や、SPY、QQQ、さらには主要なコモディティ指標に連動する満期付き先物の提供を始めると発表した。コインテレグラフに共有されたリリースによれば、新商品「Xパープス」では、マグニフィセント7の個別株に連動する先物に加え、SPYとQQQを通じてS&P500やナスダック100に連動する契約も取引できるという。

対象は株式だけではない。金、銀、原油にも最大10倍のレバレッジで投資できる。しかも、顧客が保有する暗号資産と同じ証拠金プールを使える仕組みだ。

OKXは、Xパープスについて、規制下に置かれたデリバティブ商品だと説明している。レバレッジ取引と、原資産のスポット価格に連動させるための資金調達率メカニズムを組み合わせたものだ。Xパープスは4月に、ビットコイン(BTC)、イーサ(ETH)、ソラナ(SOL)、XRPなど暗号資産に連動する契約からスタートしていた。

欧州ではいま、暗号資産取引所が株式とデリバティブ取引をひとつの個人投資家向けプラットフォームにまとめようとする動きが強まっている。背景にあるのは、金融商品市場指令「MiFID II」と、欧州連合(EU)の暗号資産市場規制「MiCA」の重なり合いだ。伝統的な金融資産とデジタル資産への投資機会を、個人投資家にどう包み直すか。そのルール作りが進むなか、取引所同士の陣取り合戦が始まっている。

OKX Europe launched X-Perps. Source: OKX

暗号資産取引所、株式デリバティブの“本土上陸”を競う

今回追加された「マグニフィセント7」連動契約は、暗号資産取引所が伝統的な金融資産を暗号資産ネイティブな取引商品として組み込もうとする流れの一環だ。マグニフィセント7とは、米国を代表する大型テック企業7社につけられた呼び名である。

この分野では、競合もすでに動いている。

クラーケンは2月、米国外の顧客向けに、規制下のトークン化株式パーペチュアル先物を投入した。対象にはS&P500、ナスダック100、マグニフィセント7、金などが含まれ、同社の「xStocks」構想を土台としている。

コインベースも3月に続いた。米国外ユーザー向けに、コインベース・アドバンストとコインベース・インターナショナル・エクスチェンジを通じて、株式パーペチュアル先物を開始。証拠金は暗号資産で決済される。

バイナンスも株式連動商品の拡充に動いている。6月上旬には、米国外ユーザー向けに、米国上場株と上場投資信託(ETF)の手数料無料取引を始めた。

関連記事: 仏AMF、MiCA免許取得の期限を6月30日に設定

OKXの狙いは明確だ。欧州の個人投資家に対し、株式デリバティブ機能を、規制下のひとつの口座で提供する。つまり、株式取引のためにMiFID II規制下のブローカーを使い、デリバティブ取引のためにオフショアの暗号資産取引所を使う――そんな面倒な使い分けを不要にする、というわけだ。

OKXヨーロッパの最高経営責任者(CEO)であるエラルド・グース氏は、コインテレグラフに対し、欧州におけるXパープスの取引量は5月1日以降、447%以上増加したと明かした。その主な担い手は、これまで米国株式連動デリバティブをオフショア、あるいは無認可のプラットフォームで取引していた新規顧客だという。

規制当局は暗号資産連動デリバティブに目を光らせる

もっとも、暗号資産プラットフォーム上で株式連動商品が伸びれば、当然ながら規制当局の視線も厳しくなる。

欧州では、既存の証券・デリバティブ規制を、暗号資産連動の投資商品にどう適用するかが検討されている。欧州証券市場監督機構(ESMA)は2月、レバレッジをかけた暗号資産連動デリバティブについて、既存のEUの差金決済取引(CFD)規則の対象になり得ると警告した。CFD規則では、レバレッジ制限、証拠金維持率を下回った際の強制決済保護、リスク警告などが課される。

さらに欧州の規制当局は、無期限デリバティブやトークン化株式商品に対し、投資家保護ルールをどう適用するかも精査している。EUのMiCA枠組みは、2026年7月1日に全面施行される予定だ。

認可を取得できない暗号資産サービス提供業者は、EU顧客へのサービス提供を停止しなければならない。

暗号資産取引所が株式を飲み込み、株式ブローカーが暗号資産に近づく。境界線が溶け始めた欧州市場で、OKXは「規制下の一体型口座」という看板を掲げ、個人投資家の資金を取りにいく。

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