
VISA・マスターカード連合が新ステーブルコイン「OUSD」発表 USDT・USDCの牙城を崩すか
ビザ、マスターカード、さらには暗号資産企業が大挙して後押しするこのプロジェクトは、ステーブルコイン市場の二大巨頭であるテザーのUSDTとサークルのUSDCに風穴を開ける存在となるかもしれない。

140社を超える企業が、米ドルに連動する新たなステーブルコイン構想に名を連ねた。このプロジェクトでは、コインの準備資産から生じる収益を、参加企業が「すべて受け取る」ことができるという。
オープン・スタンダードは火曜日、米ドル連動型ステーブルコイン「オープンUSD(OUSD)」を立ち上げると発表した。ビザやマスターカードといった金融企業に加え、コインベース、リップル、OKX、バイビットなどの暗号資産企業も支援に回る。企業はOUSDを「コストゼロ、かつ発行量に人為的な上限なし」で発行でき、さらにコインの準備金から生じる収益を受け取れる仕組みだ。
「ビザ、ストライプ、マスターカード、コインベース、グーグルが新しいステーブルコインで足並みをそろえるなら、その意味は明白だ」
そう語るのは、ライノ・ファイ共同創業者兼CEOのウィル・ハーボーン氏である。
「オープンUSDは、USDTやUSDCからシェアを奪う現実的な可能性を持った初のローンチだ。なぜなら、準備金収益が保有者全員に還元されるからだ。ただし、そのインセンティブこそが、大規模化した際の市場分断を招く要因にもなる」

Source: Open Standard
名だたる企業がこぞって支援しているだけに、OUSDは現在ステーブルコイン市場で時価総額上位を占めるテザーのUSDT、サークルのUSDCに挑む存在となり得る。発表を受け、サークル・インターネット・グループの株価は火曜日、16%超下落し、63.63ドル、約1万350円となった。バロンズも、ビザやストライプなどによる競合ステーブルコイン構想を受け、サークル株が大きく下落したと報じている。
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オープン・スタンダードによれば、OUSDは「今年後半」にローンチされる予定だ。DefiLlamaのデータでは、現在のステーブルコイン市場規模は3120億ドル超、約50.8兆円に達しており、2030年までに最大4兆ドル、約651兆円規模に拡大するとの予測もある。
発表後、サークルCEOのジェレミー・アレール氏は火曜日のX投稿で、同社は「この分野における継続的なイノベーションと競争を歓迎する」と表明した。さらに、米ドル連動型および非米ドル建てステーブルコインへの対応を近く拡大する考えも示した。
「われわれは、可能な限り最高のステーブルコイン・インフラを構築し、顧客とパートナーの成功をさらに後押しすることに、引き続き全力を注いでいく」
アレール氏はそう述べた。
ステーブルコイン発行、業界寄りの米法制度のもとで始動
ドナルド・トランプ米大統領は昨年、決済用ステーブルコインの規制枠組みを整備する法案「GENIUS法」に署名し、同法を成立させた。ロイターによれば、この法律はステーブルコインを規制する米国初の連邦法と位置づけられている。
同法は現在、連邦当局による実施規則の最終化を待つ段階にある。多くの専門家は、この法整備によって企業がデジタル資産をより容易に発行・受け入れられるようになり、ステーブルコイン市場の成長に道を開く可能性があるとみている。

