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Turner WrightライターSam Bourgi監修ライター

トランプ氏、「CLARITY法」の成立を要求「中国に先を越されるな」と上院に圧力

最新ニュース公開日2026年8月19日

コインベースのブライアン・アームストロングCEOら暗号資産業界の大物を従え、トランプ米大統領がCLARITY法案の早期成立を迫った。だが上院では、トランプ一族と暗号資産ビジネスの「利益相反」をめぐる火種がくすぶっている。

ドナルド・トランプ米大統領が、またも議会に号令をかけた。上院が休会を続けるなか、暗号資産市場のルールを定める法案を「早く通せ」と迫ったのだ。

トランプ氏は水曜日、コインベースのブライアン・アームストロングCEO、暗号資産取引所ジェミナイの共同創業者であるキャメロン、タイラー・ウィンクルボス兄弟ら、暗号資産企業の経営者とともに記者会見に臨んだ。

そこで議会に求めたのが、デジタル資産市場明確化法、いわゆる「CLARITY法」の“公平なバージョン”を可決することだった。その理由について、トランプ氏は米国が「中国の先を走り続けるためだ」と説明した。

CLARITY法案は、暗号資産を誰が、どのようなルールで監督するのかを明確にする市場構造法案だ。2025年7月には下院を通過したものの、上院では数カ月にわたって棚上げされてきた。

争点は一つではない。トークン化株式、ステーブルコインの報酬、そしてトランプ一族と暗号資産業界との間にあるとされる利益相反――。議員たちの懸念が複雑に絡み合い、法案の行く手を阻んでいる。

トランプ氏や米規制当局のトップに続いて発言したアームストロング氏は、法案成立の意義をこう強調した。

「米国の暗号資産政策を将来にわたって揺るぎないものにできる。今後、何十年にもわたって存続できる枠組みになる」

アームストロング氏はさらに、上院が9月15日に討論終結動議を扱う段階で、法案への支持が「60票を超える可能性がある」との見方を示した。

これを聞いたトランプ氏も、「非常に超党派的だと言っていい。多くの民主党議員も支持している」と応じた。

トランプ氏は7月、リンジー・グラム上院議員の死去を受けても、議会にCLARITY法案の可決を迫っていた。グラム氏は法案の「強力な支持者だった」とし、上院議員らは同氏に敬意を表して審議を前に進めるべきだと訴えた。

トランプ氏が暗号資産業界の首脳をホワイトハウスに集めるのは、これが初めてではない。2025年3月には規制問題を話し合う暗号資産サミットを開催。同年7月には、ステーブルコイン規制を定めるGENIUS法の署名式にも業界関係者を招いている。

「公平とは、大統領にとって公平という意味だ」

もっとも、トランプ氏のいう“公平”に疑いの目を向ける議員もいる。

ルーベン・ガレゴ上院議員は、ワイオミング・ブロックチェーン・シンポジウムでトランプ氏の発言について問われ、こう切り返した。

「残念ながら、大統領のいう“公平”とは、大統領本人にとって公平という意味だと思う」

念頭にあるのは、CLARITY法案に盛り込まれる倫理条項だ。ガレゴ氏はさらに、次のように続けた。

「大統領は、いくつかの制限を受け入れると言っている。だが、それを決めるのは大統領ではない。決めるのは議会であり、上院であり、その後にホワイトハウスがある。大統領が、自分に適用される規制の水準を勝手に決めていいわけではない」

SECとCFTC、議会を待たずに動き出す

議会が足踏みを続ける一方、規制当局は独自に動き始めている。

暗号資産企業の経営者らが記者団に発言した翌日には、米商品先物取引委員会(CFTC)のイノベーション諮問委員会が会合を開く予定だった。

マイケル・セリグCFTC委員長は、議会が再開するまでさらに1カ月あるとして、会合では暗号資産規制を前進させる方法を検討すると表明した。

同じ週には、米証券取引委員会(SEC)も新たな暗号資産規則を提案している。企業が発行するトークンについて「投資契約」として扱われることを避けられるセーフハーバーや、トークン発行に関する一定の適用除外を設ける内容だ。

つまり、CLARITY法案が上院で眠り続ける間にも、SECとCFTCは議会を待たず、暗号資産市場のルールづくりに踏み込もうとしている。

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