
ドイツ銀行、機関投資家向け暗号資産カストディ開始へ ビットコインやイーサリアムに対応
ドイツ最大の銀行、ドイツ銀行が欧州の機関投資家や企業向けに暗号資産カストディサービスを開始する。ビットコインやイーサリアム、USDCなどのステーブルコインに対応する予定で、EUのMiCA規制の下で10月のライセンス取得を見込む。

ドイツ最大の銀行であるドイツ銀行が、欧州の機関投資家や企業向けに、デジタル資産のカストディ(保管)サービスを始めようとしている。現在は、規制当局の承認を待っている段階だ。
同行が水曜日に発表したところによれば、所定の規制手続きが完了すれば、年内にも最初の顧客向けにサービスを始める計画だという。
取り扱う資産は、まずビットコイン(BTC)とイーサ(ETH)、そして一部のステーブルコインだ。ステーブルコインには、サークルのUSDC(USDC)、ユーロ建てのEURC(EURC)、オールユニティ(AllUnity)のEUR(EURAU)が含まれる。さらに、将来的にはトークン化された金融商品への対応も視野に入れている。
ドイツ銀行は、金融安定理事会(FSB)が「グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIBs)」に指定する金融機関の一つだ。平たく言えば、万が一破綻すれば世界経済が大混乱に陥りかねない、それほどの巨大銀行なのである。
今回の発表は、同行による暗号資産分野への一連の進出の最新版だ。かねて報じられていた暗号資産カストディ事業の開発が、これで裏付けられた形となった。
実は今年6月、ドイツ銀行でデジタル資産部門を率いるサビー・ベザード氏が、同行がステーブルコイン市場への参入を検討していることを明かしていた。独自トークンの発行も選択肢に含まれているという。
では、ライセンスはいつ下りるのか。
ドイツ銀行の広報担当者、ハインリッヒ・フレムスドルフ氏はコインテレグラフの取材に対し、同行はEUの暗号資産市場規制「MiCA(暗号資産市場規則)」に基づくカストディ事業のライセンスを、10月に取得する見込みだと語った。
ドイツの銀行が続々と暗号資産サービスに参入
暗号資産サービスへの参入の動きは、7月1日にMiCAが全面施行されたことで、さらに加速するとみられている。
振り返れば、ドイツ銀行が暗号資産カストディ事業の構想を初めて明かしたのは2023年のことだ。国内でデジタル資産カストディのライセンスを申請した直後、スイスのタウラスとの提携の一環として発表した。
同様の動きを見せているのは、ドイツ銀行だけではない。
2024年4月には、ドイツ最大の州立銀行であるバーデン・ヴュルテンベルク州立銀行(LBBW)が、オーストリアのビットパンダと提携し、機関投資家向けカストディプラットフォームを通じて暗号資産の保管サービスを開始した。
さらに2025年12月には、DZ銀行が、ドイツの金融監督当局であるBaFin(連邦金融監督庁)からMiCAに基づく認可を取得し、暗号資産プラットフォーム「マインクリプト(meinKrypto)」の運営が認められたと発表している。
堅実で知られるドイツの銀行業界に、暗号資産の波が確実に押し寄せている。

