
トークン化株式が急拡大 30日で送金額416%増、約4.7兆円に
ブロックチェーン上で株式を取引できる「トークン化株式」の利用が急増している。RWA.xyzのデータによれば、月間移転額は30日間で416%増の295億ドルに達した。コインベースやクラーケン、バイナンスなど暗号資産プラットフォームの参入拡大が、市場を一気に押し上げている。

トークン化株式の動きが、この30日間で一気に熱を帯びている。
RWA.xyzのデータによれば、トークン化株式の月間移転額は30日間で415%超増加し、295億ドル(約4兆7138億円)に達した。
月間アクティブアドレス数も209%超増え、約130万件となった。同じ期間に、トークン化株式の保有者数は167%増の236万人に拡大している。オンチェーン上で流通するトークン化株式の総額も、過去30日間で1.45%増の25億4000万ドル(約4059億円)となった。1年前の3億4400万ドル(約550億円)からは、実に約637%の増加である。

Tokenized stock activity accelerated in August. Source: RWA.xyz
RWA.xyzが追跡する個別のトークン化株式では、セキュリタイズ・コープが約1億6300万ドル(約260億円)で最大だった。これに、ストラテジーPPバリアブルxStockの1億3600万ドル(約217億円)、オンドがトークン化したサークル・インターネット・グループ株の1億900万ドル(約174億円)が続いた。
プラットフォーム別では、オンドが流通額8億4280万ドル(約1347億円)で首位に立った。次いで、クラーケンのxStocksが6億930万ドル(約974億円)、バイナンスのbStocksが5億9990万ドル(約959億円)だった。この3社だけで、市場全体の約81%を占めている。
急拡大の背景にあるのは、暗号資産プラットフォーム各社が、投資家に対してトークン化株式をオンチェーンで取引・保有・活用する新たな手段を次々と投入していることだ。
8月24日には、コインベースのトークン化米国株がベース上で稼働を開始した。対象となる非米国ユーザーは、これらの資産を24時間取引できるだけでなく、分散型金融アプリケーションでも利用できる。B20トークンには、エヌビディア、アップル、メタ、アルファベットといった企業が含まれており、セルフカストディ型ウォレットで保有することも可能だ。

Source: Base
その翌日には、ビットワイズがコインベースのトークン化株式を使った自動運用ポートフォリオを開始した。対象となる非米国投資家は、原資産を自分のウォレットで保有したまま、あらかじめ設定された投資戦略に沿って運用できる。初期ポートフォリオは、「マグニフィセント・セブン」、ロボティクス、人工知能(AI)分野を対象としている。
ほかのプラットフォームも、トークン化株式の使い道を広げている。7月には、バイビットがエヌビディア、アップル、テスラなど米国企業のトークン化株式を証拠金ローンの担保として追加した。一方、ロビンフッド支援の分散型取引所アーカスは、ロビンフッド・チェーン上で95銘柄超の株式トークンと永久先物市場を立ち上げている。
株式はもはや、証券口座の中だけに閉じ込められる存在ではなくなりつつある。暗号資産市場のインフラに乗った「オンチェーン株式」は、実験段階を越え、次の主戦場へと足を踏み入れている。

