
コインベース、カナダで暗号資産先物を開始 ビットコインなど23銘柄、最大10倍レバレッジ
コインベースがカナダで暗号資産デリバティブ取引に乗り出した。ビットコインやイーサリアム、ソラナなどを対象とする無期限・期限付き先物を提供。対象は純金融資産500万ドル(約7億9300万円)以上などの適格顧客に限られ、最大10倍のレバレッジを利用できる。

米暗号資産取引所コインベースが、カナダで暗号資産デリバティブ取引を開始した。対象となるユーザーは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)などに連動する無期限先物と期限付き先物を取引できる。
商品を提供するのはコインベース・フィナンシャル・マーケッツ(Coinbase Financial Markets)だ。同社は米商品先物取引委員会(CFTC)に登録された先物取次業者(FCM)で、カナダでは外国ディーラーおよび先物取次業者に関する適用除外制度のもとで事業を展開する。
コインベースが水曜日に明らかにしたところによれば、今回のラインアップには暗号資産の無期限・期限付き先物23商品、商品先物5商品、さらに「コインベース50指数」が含まれる。
同社は、カナダで暗号資産先物を直接提供する大手暗号資産ネイティブ・プラットフォームとしては初だとしている。
ただし、誰でも取引できるわけではない。
利用できるのは、純金融資産を少なくとも500万ドル(約7億9300万円)保有する顧客や、登録投資顧問、登録ディーラーなど、一定の要件を満たすカナダの顧客に限定される。
先物契約は「ナノサイズ」と呼ばれる小口のポジションに対応し、最大10倍のレバレッジを利用できる。
米取引プラットフォーム、相次いでカナダ進出
コインベースの参入と歩調を合わせるように、米国の取引プラットフォーム各社がカナダで暗号資産サービスを広げている。
米オンライン証券のウェブル(Webull)は月曜日、コインベースの取引・カストディ基盤を利用し、カナダの顧客向けに暗号資産取引を拡大した。
ウェブルはこれまで提供してきた株式、上場投資信託(ETF)、オプションに、新たに暗号資産を加えた格好だ。
背景にあるのが、カナダで急速に進む暗号資産の普及だ。
ウェブルがオンタリオ証券委員会の調査として示した数字によると、カナダで暗号資産を保有する人の割合は2023年の10%から、今年は25%にまで上昇したという。
さらにロビンフッドも6月、カナダの暗号資産企業ワンダーファイ(WonderFi)を1億8000万ドル(約285億4000万円)で買収し、カナダ市場に参入した。
この買収によってロビンフッドは、カナダの暗号資産取引所ビットバイ(Bitbuy)とコインスクエア(Coinsquare)を傘下に収めた。
さらに、約30万人の入金済み顧客に加え、ワンダーファイが保有するカナダ国内のライセンスや規制当局の承認も手にした。
ロビンフッドはワンダーファイ買収完了後、カナダ市場への参入を正式に果たした。
もっとも、取引サービスへの参入が相次ぐ一方で、カナダ政府は暗号資産市場の別の領域では規制を締め付けている。
オタワは4月、詐欺やマネーロンダリングへの懸念を理由に、暗号資産ATMを禁止する案を提示した。
さらに議会では、政党や選挙候補者への暗号資産による寄付を禁止する法案も前進している。
市場への入口は広がる一方、規制の網もまた狭まっている――。カナダの暗号資産市場は、いままさに「拡大」と「監視強化」が同時進行する局面に入っている。

