
予測市場をめぐり米国で大バトル CFTCの訴訟に民主党議員17人が猛反発
米民主党の上院議員17人が、予測市場をめぐる訴訟にCFTCが予算を投じていることを問題視し、州当局への「攻撃」だと批判した。

米民主党の上院議員17人が、予測市場をめぐり州当局と法廷闘争を繰り広げる米商品先物取引委員会(CFTC)に対し、連邦予算の使用を制限するよう、上院の重要委員会の指導部に圧力をかけている。
リチャード・ブルーメンソール上院議員、ジェフ・マークリー上院議員ら民主党議員17人は水曜日、上院歳出委員会の金融サービス・一般政府小委員会の委員長および筆頭委員に書簡を送付した。そこで彼らは、マイケル・セリグCFTC委員長が、州のゲーミング当局との法廷闘争に連邦予算を使うことを阻止するよう求めた。
セリグ氏は、予測市場についてCFTCが「排他的管轄権」を有すると主張している。根拠としているのは、こうしたプラットフォーム上のイベント契約が、CFTCの監督対象である「スワップ」に該当するという理屈だ。
だが、民主党議員らはこれに猛反発する。
「このような訴訟と威圧のキャンペーンに関与することで、CFTCは、オンライン予測市場が各州の消費者保護や監督を回避するための道具、さらには共犯者になりかねない。その結果、ギャンブル規制において底辺への競争を生み出すことになる」
書簡では、そう警鐘を鳴らしている。

Source: Senator Richard Blumenthal
CFTCは6月時点で、コネチカット州、イリノイ州、アリゾナ州、ケンタッキー州、ウィスコンシン州、ニューヨーク州、ミネソタ州、ロードアイランド州、ニューメキシコ州の各州において、予測市場をめぐる法廷闘争に関与している。
この問題では、カルシやポリマーケットといった企業も州当局を相手取って訴訟を起こしており、CFTCの立場を後押ししている。
最高裁まで持ち込まれる可能性も
一連の法廷闘争を受け、専門家の間では、CFTCと州のゲーミング規制当局が争う案件のいずれかが、最終的に米連邦最高裁まで持ち込まれる可能性があるとの見方も出ている。
2018年の「マーフィー対全米大学体育協会(NCAA)」判決で、最高裁は、スポーツ賭博を規制する権限は各州にあるとの判断を示した。現在進行中の案件のいずれかで最高裁が上告受理を認めれば、州の規制権限がどこまで及ぶのかという問題が、再び正面から問われることになる。
CFTCを一人で動かすセリグ委員長
現在、CFTCで委員長を務めるセリグ氏は、唯一の委員でもある。つまり同氏は、ドナルド・トランプ米大統領の下で、CFTCの政策 agenda を事実上単独で主導している格好だ。
セリグ氏は、予測市場に取り締まりをかける州当局に対して、強硬姿勢で臨む考えを示してきた。
本来、CFTCの指導部は、民主・共和両党からなる5人の委員で構成されることが想定されている。しかし金曜日時点で、トランプ氏は空席を埋める意向を表明していない。
セリグ氏の動きは、暗号資産規制をめぐる議論がワシントンで熱を帯びる中で起きている。
米上院では近く、デジタル資産市場明確化法、いわゆる「クラリティ法案」の採決が見込まれている。同法案は、デジタル資産をめぐり、CFTCと米証券取引委員会(SEC)の役割分担を明確にするものだ。
一方で先週、ゲーミング関連団体は上院に対し、クラリティ法案にスポーツイベント契約を禁止する文言を盛り込むよう請願した。彼らは、CFTCはそもそもこうした賭けを規制するために設立された機関ではないと主張している。

