
CLARITY法、採決を急げば「逆効果」 ステーブルコイン利回りなどで対立続く
米国の暗号資産市場構造法案は9月にも上院で審議される見通しだ。しかし、倫理規定やステーブルコイン利回りを巡る協議は難航しており、拙速な採決を警戒する声が上がっている。

米国の暗号資産市場構造を定めるCLARITY法を巡り、上院での採決を急げば法案成立がかえって遠のくとの警告が出ている。倫理規定やステーブルコイン利回りを巡る与野党協議が決着していないためだ。
民主党のルーベン・ガジェゴ上院議員は水曜日、SALTワイオミング・ブロックチェーン・シンポジウムで、暗号資産業界に即時採決を求めるのではなく、民主、共和両党の交渉を後押しするよう訴えた。
同氏によれば、上院農業委員会が担当する部分を詰め、法案全体を一本化したうえで、下院へどう送り返すかを決める必要がある。
CLARITY法は、デジタル資産に関する連邦規制の枠組みを整備し、監督権限を米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)に振り分けるものだ。
上院共和党トップのジョン・スーン院内総務は8月7日、コインテレグラフの取材に対し、上院が採決を9月まで先送りしたことを認めた。議員が休会から戻り次第、CLARITY法を「最優先」で扱うとしている。
「拙速な採決に走るべきではない。早く採決すれば、結果も早く出る。だが、それが望む結果になるとは限らない」
ガジェゴ氏はこう述べ、議会にはなお多くの手続きが残されていると指摘。「時期尚早に動けば、かえってさらに後退することになる」と語った。
ホワイトハウス、倫理規定案に回答せず
ガジェゴ氏によると、同氏と共和党のトム・ティリス上院議員は、議会が休会に入る前、超党派の妥協案となる倫理条項をホワイトハウスへ提出した。しかし、各項目に対する具体的な回答はいまだ届いていないという。
ガジェゴ氏は、民主党の支持を取り付けて法案を前進させるには、十分に厳格な倫理規定が欠かせないと強調した。
「われわれは何度もホワイトハウスに提案を送ってきた。ところが返ってくるのは白紙同然か、こちらの案よりさらに後退した内容だ。あるいは、何の返答もない」
コインテレグラフはホワイトハウスにコメントを求めたが、記事公開までに回答は得られなかった。
ガジェゴ氏の発言は、トランプ政権が議会への圧力を再び強めるなかで飛び出した。
トランプ大統領は水曜日、暗号資産業界の経営者らとホワイトハウスに姿を見せ、議会に対してCLARITY法の「公正なバージョン」を可決するよう求めた。
ホワイトハウスの暗号資産担当顧問、パトリック・ウィット氏はこれまで、9月の採決に向けて民主党との交渉を続ける考えを示す一方、「いつまでも待てるわけではない」と述べている。

