
「ビットコインよりステーブルコイン」金融のプロが注目する暗号資産の新潮流
ビットワイズのマット・ホーガン氏によれば、最近の協議で金融アドバイザーたちとビットコインについて話を盛り上げるのは「かなり難しかった」という。彼らの関心はむしろ、ステーブルコインとトークン化へ向かっている。

巨大金融機関に助言するアドバイザーたちの視線が、いまやビットコインから離れつつある。彼らが強い関心を寄せているのは、ステーブルコインとトークン化だ。こうした潮流が、低迷する暗号資産市場を再び引き上げる可能性がある――。そう語るのは、ビットワイズの最高投資責任者、マット・ホーガン氏である。
ホーガン氏は水曜日のメモで、最近40人を超えるアドバイザーと話したと明かした。彼らは「なお暗号資産には関心を持っている」。しかし、いま彼らがビットコイン以上に興味を示しているのは、ステーブルコインとトークン化なのだという。
「今週、ビットコインについてアドバイザーたちと話を弾ませるのは、かなり難しかった」
ホーガン氏はそう振り返る。電話を重ねるたびに、彼らがより強い好奇心を示したのは、資本市場から国際決済までを急速に塗り替えつつある、暗号資産の“現実世界での使い道”だった。
足元では、ステーブルコインとトークン化がウォール街の関心をさらっている。一方で、ビットコイン(BTC)は勢いを保てず、年初来で約30%下落。価格は6万2500ドル、円換算で約1003万円まで沈んでいる。
ステーブルコイン発行企業のサークルは、2025年6月の新規株式公開(IPO)で市場を沸かせた。公開価格31ドル、約4976円だった株価は、すぐに240ドル、約3万8520円まで駆け上がった。しかしその後は、暗号資産関連株全体の下落に巻き込まれ、水曜日の終値は79ドル弱、約1万2680円にとどまった。
トークン化にも追い風が吹きそうだ。米証券取引委員会(SEC)が、トークン化された株式取引を認める方向で計画していると報じられているためだ。これが実現すれば、伝統的な投資家に安心感を与え、さらなる資金流入を呼び込む可能性がある。
「CNBCをつければ、SEC委員長のポール・アトキンス氏、ゴールドマン・サックスCEOのデイビッド・ソロモン氏、ブラックロックCEOのラリー・フィンク氏といった面々が、ステーブルコインやトークン化について語っているのを耳にしない日はない」
ホーガン氏はそう述べた。
「投資家は、その流れに乗りたいのです」
1月にポッドキャストへ出演したホーガン氏は、アドバイザーたちのビットコインへの関心が薄れつつあると見る。

Matt Hougan, pictured appearing on a podcast in January, says advisers are becoming less interested in Bitcoin. Source: YouTube
同氏によれば、ステーブルコインとトークン化への関心こそが、暗号資産を強気相場へ引き戻すきっかけになるかもしれない。歴史的に、暗号資産市場の強気相場は「新しい商品のブレークスルー」と「新しい種類の投資家」によって火がついてきたからだ。
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ホーガン氏が言うところの「最大の希望」は、金融アドバイザーと機関投資家が、新たな暗号資産投資家層になることだ。そして彼らの資金は、ステーブルコインやトークン化関連の投資先に流れ込む可能性が高いという。
同氏は、今回の対話の中で、イーサリアム、ソラナ、カントン、チェーンリンク、アバランチの名前が挙がったと明かした。さらに、取引プラットフォームのハイパーリキッド、暗号資産関連企業のフィギュア、サークル、コインベースにも言及があったという。
コインベースをはじめとする暗号資産取引所は、投資家のブロックチェーン関連サービスへの関心を取り込もうと、暗号資産取引の枠を超えた事業展開を急いでいる。
多くの取引所はすでに、米国外ではトークン化株式の提供を始めている。人気銘柄や、金曜日に予定されているスペースXの上場のような、熱狂的な注目を集めるIPOへの投資機会を求める投資家の間で、こうした商品は人気を高めている。

