
SBIがステーブルコイン銀行「ファセット」に追加出資 108億円調達で評価額1592億円のユニコーンに
SBIグループ主導のシリーズCで、ファセットは約108億円を調達した。マレーシアでのデジタル銀行共同運営を視野に、ステーブルコインとAIを使った国際送金網の拡大へ動き出す。

日本の金融大手、SBIグループがまた動いた。
ステーブルコインを軸に次世代型のデジタル銀行を展開するファセット(Fasset)は、SBIグループが主導したシリーズCの資金調達で6800万ドル(約108億円)を確保した。これにより、同社の評価額は10億ドル(約1592億円)に達した。
ファセットが24日に発表したところによると、同社は今年5月にもシリーズBで5100万ドル(約81億円)を調達している。今回の資金を合わせると、2026年に調達した総額は1億1900万ドル(約189億円)となる。ファセットの発表
一方、SBIホールディングスも同日、ファセットへの追加出資を発表した。SBIが同社に初めて出資したのは今年5月。今回の投資額については明らかにしていない。
SBIはシリーズCの完了後、新株予約権を行使してファセットへの出資比率をさらに引き上げる方針だ。計画通りに進めば、ファセットはSBIグループの持分法適用関連会社となる見通しである。
両社の狙いは、単なる出資にとどまらない。マレーシアではデジタル銀行を共同運営し、ファセットが発行するトークンを流通させる計画も進めている。
ファセットは今回調達した資金を、自社の金融インフラ「オウン・ネットワーク(Own Network)」の拡大に投じる。同ネットワークは、銀行や決済会社、流動性プロバイダーなどの金融機関を結び、すでに100を超える国際送金ルートをカバーしている。
さらに、ステーブルコインによる決済、資産のトークン化、国境をまたぐ銀行サービスに使うAIシステムへの投資も増やす。SBIとの連携によって、ファセットは「世界の銀行と決済網をステーブルコインでつなぐ」という構想を、一気に現実へ近づけようとしている。

