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Brayden LindreaライターFelix Ng監修編集者

偽の暗号資産取引所で投資家をだます SEC、ナノビット詐欺で約8.8億円の勝訴判決

最新ニュース公開日2026年7月1日

SECは、ナノビットの暗号資産取引プラットフォームは実体のない偽物であり、投資家資金のうち数十万ドル、日本円で数千万円規模が不正流用されたと主張している。

米証券取引委員会(SEC)が、暗号資産プラットフォーム「ナノビット・リミテッド」をめぐる詐欺訴訟で勝訴した。SECは約2年前、同社が2023年から2024年にかけて、少なくとも18人の投資家から数十万ドル規模の資金をだまし取ったとして提訴していた。

SECが月曜日に発表した内容によれば、ニューヨーク東部地区連邦地方裁判所は6月16日、ナノビット詐欺事件に関与した4法人と2個人に対し、最終判決を下した。

SECの主張によると、ナノビットの運営者らはワッツアップのグループ内で金融の専門家になりすまし、投資家に偽のプラットフォームへ資金を入金させていた。だが、その資金は実際には運営側の関係者に流れていたという。

この事件は、トランプ政権下でSECが暗号資産関連の詐欺摘発を続けていることを示す一例でもある。一方でSECは、暗号資産企業に対する規制姿勢をやや緩和し、何を「証券の募集」とみなすかについても見直しを進めている。

5月29日には、SECはテキサス州の男性を提訴した。この男性は、AI搭載の取引ボットで保証付きのリターンを生み出すと偽り、およそ150人の投資家から1200万ドル超、日本円で約19.5億円を集めた疑いが持たれている。

さらに4月には、SECは暗号資産業界の幹部ドナルド・バジル氏と、同氏が支配する2社を提訴した。ビットコイン・ラティナムと呼ばれる暗号資産トークンに関する虚偽の説明を通じ、数百人の投資家から約1600万ドル、日本円で約26.0億円を集めたとされる。

ナノビット関係者に約8.8億円の支払い命令

ニューヨークの裁判所は、被告らが米国証券法に違反したと認定した。そのうえで、証券の発行、購入、販売に関与することを禁じる恒久的差止命令を出した。

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ナノビットには、118万ドル、約1.9億円の民事制裁金に加え、不正利得の返還として53万2000ドル超、約8653万円、さらに判決前利息として約8万1200ドル、約1321万円の支払いが命じられた。合計では約180万ドル、日本円で約2.9億円にのぼる。

ナノビットの関連先であるラディアント・ホライズンズ、スウィート・カルマ、ジャオ・デリには、それぞれ118万ドル、約1.9億円の制裁金が科された。また、スキームの主要な首謀者の1人とされるジャジエ・リウには、制裁金、不正利得返還、判決前利息を合わせて約12万ドル、約1952万円の支払いが命じられた。

SECが2024年9月に提出した訴状によれば、ナノビットの投資家らはまずインスタグラムなどのSNSで勧誘され、その後ワッツアップのグループへ追加されていたという

投資家には、利益が膨らんでいるかのように見せかけた偽のダッシュボードが提示された。資金が順調に増えているという幻影を、画面上で演出していたわけだ。

さらにナノビットは、関連会社であるナノビットUSセキュリティーズがSEC登録ブローカーであると虚偽の説明をしていたとされる。加えて、高いリターンを約束する偽のICO、すなわちイニシャル・コイン・オファリングも売り文句にしていた。

しかしSECによれば、「ナノビットのプラットフォーム上で取引は一切行われていなかった」。投資家の資金は実際にはスキームの関係者に流れ、関係者らは200万ドル超、日本円で約3.3億円を香港の銀行口座へ送金。さらに投資家の暗号資産も数十万ドル規模で横領していたという。

出金を求めた投資家には、さまざまな言い訳が返され、多額の手数料を支払うよう求められた。なかには、プラットフォームの正当性に疑問を呈しただけで、ワッツアップのグループから排除された投資家もいたという。

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