
議員が政策で一儲け?米国で「政治賭博」禁止法案、予測市場にメス
法案は、米連邦議員による予測市場プラットフォームの利用やスポーツ賭博そのものを明確に禁じたものではない。狙い撃ちされたのは、政策をめぐる“賭け”だった。

米ウィスコンシン州選出のブライアン・スタイル下院議員が、予測市場をめぐる新たな規制法案を提出した。
スタイル氏は、下院でデジタル資産を扱う小委員会の委員長を務める人物だ。今回の法案は、一部の公職者が「公共政策や政治的結果に賭ける」ことを禁じる内容となっている。
ただし、そこにホワイトハウスの高官たちは含まれていない。
スタイル氏は木曜日の発表で、「Stop Lawmakers from Predicting Act」を提出したと明らかにした。この法案は、カルシやポリマーケットといった予測市場プラットフォームで、政策に連動するイベント契約を利用することを「連邦議員、その配偶者、扶養する子ども」に禁じる可能性がある。
違反した議員には、2000ドル、つまり約32万円、または禁じられた賭けの価値の10%のいずれかを支払わせる内容だ。

Source: Committee on House Administration
提出された法案は、米連邦議員が予測市場プラットフォームそのものを使うことや、スポーツイベントに賭けることまで明確に禁じているわけではない。
禁じられるのは、特定の政府政策、政府の行動、そして「政治的結果」に関する賭けだ。ここには、選挙結果も含まれるとみられる。
法案が議会を通過し、大統領の署名を経て成立した場合、公布から180日後に施行される可能性がある。
スタイル氏の法案は、議員が内部情報を使ってイベント契約で利益を得る可能性に対処しようとする、米議会内の新たな試みである。
この問題が世間の注目を集めたきっかけの一つが、ある兵士をめぐる一件だった。この兵士は、1月に米軍によって失脚させられたベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の排除をめぐる賭けで、40万ドル超、つまり約6480万円以上を稼いだとされている。
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今回の法案は、予測市場におけるインサイダー取引を取り締まろうとする他の議員の動きに続くものだ。
しかし、スタイル氏の法案は、ドナルド・トランプ大統領やJD・ヴァンス副大統領を含むホワイトハウス高官には及ばない。
さらに、トランプ氏の息子であるドナルド・トランプ・ジュニア氏は、カルシの戦略アドバイザーであり、ポリマーケットのアドバイザーでもある。ポリマーケットは、日曜日にホワイトハウスで開催された「UFCフリーダム250」イベントのスポンサーでもあった。
コインテレグラフはスタイル氏の事務所にコメントを求めたが、すぐに回答は得られなかった。
予測市場の管轄をめぐり、連邦規制当局もなお争う
トランプ政権下で、米商品先物取引委員会、いわゆるCFTCと、その委員長マイケル・セリグ氏は、予測市場の規制と執行をめぐって、同機関が「排他的管轄権」を持つと主張している。
CFTCはすでに、予測市場プラットフォームを制限、あるいは禁止しようとする州レベルの当局に対し、複数の訴訟を起こしている。
CFTC側の主張はこうだ。商品取引所法の下では、イベント契約は単なる賭けではなく、「スワップ」として規制され得る。
一部の専門家は、この法廷闘争が次に最高裁まで持ち込まれる可能性があるとみている。

