
FTX元幹部に5年間の取引禁止 ポリマーケット疑惑と262億円の暗号資産詐欺も
FTX崩壊をめぐり、キャロライン・エリソン氏とゲイリー・ワン氏に5年間の取引禁止命令が下された。非公開情報を使いポリマーケットで6360万円超を稼いだとされる米兵の事件、被害額262億円規模の暗号資産ポンジ詐欺とあわせ、米国の法廷で動いた1週間を追う。

アラメダとFTXの元幹部、5年間の取引禁止に
FTX崩壊をめぐる「後始末」は、まだ終わっていない。
ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所は火曜日、アラメダ・リサーチ元CEOのキャロライン・エリソン氏と、暗号資産取引所FTXの共同創業者ジーシャオ・“ゲイリー”・ワン氏に対して2022年に提起された執行措置に関する同意命令を出した。
米商品先物取引委員会(CFTC)による命令では、FTXの経営破綻に果たした役割を理由に、エリソン氏とワン氏へそれぞれ5年間の取引禁止が科された。
さらに、エリソン氏には10年間、ワン氏には8年間のCFTC登録禁止が命じられた。
CFTC執行局のデービッド・ミラー局長によると、今回の命令には、両氏が「CFTCによるFTX関連の調査に実質的な協力をした」ことが反映されているという。
今回の民事訴訟は、FTXの顧客資金流用をめぐる刑事事件とは別のものだ。刑事裁判ではエリソン氏に禁錮2年が言い渡され、ワン氏については、それまでの勾留期間を刑期とする判決が下されている。
「マドゥロ排除」で6360万円超を稼いだ疑い 米検察がポリマーケット利用の米兵に反論
ニューヨーク南部地区の米政府側弁護士は水曜日、米兵ギャノン・ケン・ヴァン・ダイク被告が申し立てていた起訴棄却に対し、反対意見を提出した。
ヴァン・ダイク被告は、非公開情報を利用し、予測市場プラットフォーム「ポリマーケット」のイベント契約で40万ドル(約6360万円)を超える利益を得たとされる人物だ。
同被告は、1月にベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を排除した軍事作戦との関係を指摘されている。
関連記事:予測市場で賭けをした米兵に対するCFTC訴訟、裁判官が一時停止
ヴァン・ダイク被告は7月31日に提出した起訴棄却の申し立てで、自身が問われている罪状のうち3件の根拠となる商品取引所法について、イベント契約をCFTCの管轄下にある「スワップ」として扱う規定は「曖昧だ」と主張していた。
これに対して米政府は水曜日の提出書面で、同被告が「仮定の話や極端な事例、州の賭博法をめぐって係争中の訴訟」を持ち出していると反論。いずれも今回の裁判を進めるうえで判断する必要はないと主張した。
ニューヨーク南部地区のショーン・バックリー連邦検事代理は、次のように述べた。
「ヴァン・ダイク被告の申し立ては、起訴棄却の段階で行うべきではない事実認定を裁判所に求めるものだ。被告の主張は、起訴状から不適切に導き出した推論と、罪状の性質に対する誤った理解に基づく憶測に依存している。それによって、非公開の事実情報は『財産』に当たらないと主張している」
金曜日時点で、裁判所はこの申し立てに対する判断を公開記録に掲載していない。
被害額262億円の暗号資産ポンジ詐欺か 25件の起訴状を公開
ジョージア州の裁判官は月曜日、1億6500万ドル(約262億3500万円)規模の暗号資産ポンジ・スキームを主導したとされる人物について、起訴状の封印解除を命じた。
7月8日に起訴されたエドワード・ジンバルディ被告は、フィジーから米国へ強制送還された。同被告は暗号資産を利用した詐欺を実行した後、フィジーへ逃亡したとされる。
今後、ジョージア州北部地区連邦地方裁判所で電信詐欺とマネーロンダリングの罪に問われる。
検察側は、ジンバルディ被告が「莫大な利益が得られるという虚偽の約束で、数千人をだまし、自身の『クリプト・プログラム』へ投資させた」と主張している。
アンナ・ハワード連邦下級判事が今週、起訴状の封印解除を命じた。米司法省の発表によると、ジンバルディ被告は以下の計25件の罪に問われている。
- 電信詐欺:12件
- マネーロンダリング:12件
- マネーロンダリング共謀:1件
これらは、2022年から2023年にかけて運営された「クリプト・プログラム」をめぐる活動に基づくものだ。
検察側は、有罪判決が出た場合、電信詐欺やマネーロンダリングによる収益に加え、すでに押収された暗号資産についても没収を求める方針だ。
起訴状には、オランダ当局が2024年に押収した次の暗号資産が記載されている。
- 11.87ビットコイン(BTC)
- 2.15イーサ(ETH)
- 7億1334万4695シバイヌ(SHIB)
- 4万7110 USDt(USDT)
- 1万2095 USDT0
- 330万XRP
- 1095ドージコイン(DOGE)
- 1020万オオサカ・プロトコル(OSAK)
- 11.97ポリゴン(POL)
押収された暗号資産の評価額は、合計約600万ドル(約9億5400万円)に上る。

