
モルフォが280億円調達、ステーブルコイン拡大で注目される「オンチェーン融資」とは
モルフォによる1億7500万ドル(約280億円)の大型調達は、ステーブルコインの普及拡大に伴い、投資家の資金がオンチェーン信用インフラへ向かっていることを鮮明に示している。

投資家の視線が、単なる分散型金融(DeFi)のレンディングから、ステーブルコインや信用インフラへと移りつつある――。
モルフォ・ラボの最新の資金調達は、オンチェーン信用市場に市場の関心が集まっていることを示すものだ。こう語るのは、スパークのサム・マクファーソンCEOである。
モルフォは火曜日、パラダイム、a16zクリプト、リビット・キャピタルが主導するラウンドで、1億7500万ドル(約280億円)を調達したと発表した。モルフォはDeFiレンディング・プロトコルとして広く知られているが、同社は今後、銀行、資産運用会社、フィンテック企業のための「信用インフラ層」になることを目指すという。
オンチェーン信用市場とは、ユーザーや機関投資家が、ブロックチェーン上の資産を使って資金を借り、貸し出し、運用する市場を指す。投資家たちは、この分野がステーブルコインやその他のトークン化された金融商品とともに拡大していくと見ている。
ステーブルコインが普及するにつれ、「信用はその基盤の中でも最も重要なインフラの一つになる」と、マクファーソン氏はコインテレグラフに語った。
レンディング・インフラとして存在感を増すモルフォ
DeFiLlamaのデータによれば、モルフォの預かり資産総額(TVL)は67億2000万ドル(約1兆765億円)、アクティブローンは約34億7000万ドル(約5559億円)に上る。リスク管理プラットフォームのセントラは金曜日のニュースレターで、これらの数字は「相当な流動性の厚み」を示していると指摘した。円換算は1ドル=約160.2円で計算。

Morpho's total value locked and active loans have climbed sharply since late 2024.Source: DeFiLlama
セントラはさらに、コインベースがモルフォのスマートコントラクトを利用し、21億7000万ドル(約3476億円)超の法人向けUSDCローンを組成している点にも言及した。これは、モルフォが単なる個人向けDeFiプラットフォームではなく、レンディング・インフラとして使われている証左だという。
セントラは、この流れは暗号資産ネイティブのレンディングにとどまらないとも論じている。取引所、カストディアン、資産運用会社は、信用商品を支えるためのブロックチェーンベースのレンディングシステムを積極的に検討しており、各プロトコルは企業間連携の基盤となるべく競い合っているという。
資金は後期段階の暗号資産企業へ
モルフォは今回の調達の成否を、今後12〜18カ月で測る考えだ。共同創業者のマーリン・エガリテ氏はコインテレグラフに対し、銀行、資産運用会社、大規模プラットフォームとの連携拡大、機関投資家資金の取り込み、そして伝統的な信用市場に由来する機能の導入によって、採用拡大を目指すと説明した。
「われわれが解こうとしている問題は、競合を置き換えることではない。銀行、資産運用会社、フィンテック企業がその上に構築する信用インフラ層として、自らの地位を確立することだ」
エガリテ氏はそう語った。

Morpho's raise “largest” in DeFi history. Source: Merlin Egalite
同氏が「DeFi史上最大の資金調達」と呼ぶ今回のラウンドは、ベンチャーキャピタルの資金が、実績ある一部の暗号資産インフラプロジェクトへ集中しつつある中で実現した。
クリプトランクの2026年第1四半期レポートによれば、シリーズC以降の暗号資産企業への資金配分は、前年同期比で1020%、前四半期比で320%急増した。このカテゴリーは、わずか9件の案件でベンチャー資金全体の28.4%を占めた。一方、シードおよびプレシード資金は38.1%減少し、全体の5.2%にとどまった。
それでもエガリテ氏は、資本の集中を懸念していないという。
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