
「これは賭博か、金融商品か」CFTCがニューメキシコ州を提訴 カルシ予測市場で全面対決
CFTCが予測市場をめぐって州を提訴するのは、ニューメキシコ州で8州目となる。一方、ゲーリー・ゲンスラー氏は、スポーツイベント契約に対する当局の管轄権主張に疑問を投げかけた。

米商品先物取引委員会(CFTC)が、予測市場をめぐる管轄権争いで、また一つ州政府を法廷に引きずり出した。標的となったのはニューメキシコ州である。同州は、予測市場プラットフォーム「カルシ」が違法なスポーツ賭博を提供しているとして提訴していた。
CFTCは金曜日、ニューメキシコ州のミシェル・ルーハン・グリシャム知事、ラウル・トレズ州司法長官、そしてニューメキシコ州ゲーミング管理委員会のメンバーらを連邦裁判所に提訴したと発表した。狙いは、「CFTCに登録された契約市場に対し、州のゲーミング法を適用しようとする州側の動きを阻止する」ことにある。
発端は6月4日だった。ニューメキシコ州はカルシを相手取り、同社が州内の住民に対して無許可でスポーツベッティングを提供していると主張。カルシのスポーツイベント契約は、従来型のスポーツ賭博と実質的に同じ機能を持つと訴えた。
さらに州側は、カルシが18歳から20歳の利用者にもプラットフォームの利用を認めていたとも指摘した。ニューメキシコ州では、ゲーミングの最低年齢は21歳とされている。
CFTCが州当局を提訴したのは、これで8州目となる。予測市場プラットフォームに対して州当局が執行措置を取った後、CFTCはロードアイランド州、ウィスコンシン州、ミネソタ州、ニューヨーク州、アリゾナ州、コネチカット州、イリノイ州を相手に訴訟を起こしており、今回ニューメキシコ州がそこに加わった格好だ。
CFTCはニューメキシコ州に対する訴状の中で、イベント契約は連邦商品法上の「スワップ」に該当すると主張している。また、カルシはCFTCの「排他的管轄権」の下にある指定契約市場(DCM)だと位置づけた。
CFTCはこう訴えている。
「ニューメキシコ州が、CFTCの規制を受けるDCMに対し、CFTCが承認した金融商品を提供することを妨げようとする試みは、米国の商品デリバティブ市場を監督するために議会が設計した排他的な連邦制度を侵害するものだ」
CFTCのマイク・セリグ委員長も声明で、州側の動きを強く批判した。
「ニューメキシコ州は、連邦規制下にあるデリバティブ取引所に州のゲーミング法を押し付けることで、明文化された法律と数十年にわたる司法判断を無効化しようとしている最新の州である」

Source: Mike Selig
セリグ氏はさらにこう続けた。
「CFTCには、商品デリバティブに対する排他的管轄権を守る専門性と責任がある。そして、われわれはまさにそれを今後も続けていく」
CFTCは裁判所に対し、CFTCの規制を受けるDCM上の取引に適用され得るニューメキシコ州法は無効であるとの判断を求めている。あわせて、州が予測市場プラットフォームに対して措置を取ることを禁じる恒久的差し止め命令も求めた。
ゲンスラー元SEC委員長、CFTCの主張に疑義
この法廷闘争に口を挟んだのが、米証券取引委員会(SEC)とCFTCの双方で委員長を務めたゲーリー・ゲンスラー氏である。ゲンスラー氏は、CFTCがスポーツイベント契約に対して権限を持つという主張に疑問を呈した。
ゲンスラー氏は木曜日、カルシとオハイオ州当局の争いをめぐり、第6巡回区控訴裁判所に提出されたアミカス・ブリーフ、いわゆる法廷助言書の中で、CFTCの主張に異を唱えた。
同氏によれば、2008年の金融危機を受け、2010年に成立したドッド・フランク法は、スワップを規制するための法律であって、スポーツイベント契約まで含めることを意図したものではないという。
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ゲンスラー氏はこう主張した。
「議会は、ドッド・フランク法上のスワップの定義に、スポーツベッティング契約を含めなかった」
さらに同氏は、スポーツイベント契約は商品法上のスワップを定義する目的や文言に合致しないと指摘した。商品法が念頭に置いているのは「経済的リスクのヘッジ」だからだ。

Gary Gensler appearing on CNBC to discuss his amicus brief. Source: YouTube
“「スポーツ賭博がヘッジを目的とすることは、極めてまれであり、ほとんどない」
ゲンスラー氏は木曜日、CNBCの番組でもこの問題に言及した。争点の核心は、2010年に議会が「州は一切これを規制できない。私がかつて誇りを持って率いた、あの小さな機関にすべて任せる」と言ったのかどうかだと説明した。
そして、こう結論づけた。
「答えは、断じてノーである」
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