
バイナンス、フィリピンで“復活”へ ただしペソ送金は不可、中央銀行が釘を刺す
ブロックショールズの法務責任者は、バイナンスがフィリピンSECの暗号資産規制枠組みのもとで取引アクセスを提供できると説明した。一方で、ペソ送金や中央銀行の監督対象となるサービスには、認可済みVASPライセンスが必要になるという。

バイナンスは、ブロックショールズ・テクノロジーズとの提携を通じ、フィリピン国内の利用者に対して暗号資産取引へのアクセスを提供できる――。ただし、両社ともフィリピン・ペソの送金や、同国中央銀行の監督下にあるその他の業務を行う権限は持っていない。
そう説明したのは、ブロックショールズの法務責任者を務めるマリー・アントネット・キオーグ氏だ。
キオーグ氏は金曜日、フィリピン・ブロックチェーン・ウィーク2026の会場でコインテレグラフの取材に応じ、バイナンスのフィリピン国内での活動は、同国証券取引委員会、すなわちSECの暗号資産サービスプロバイダー、CASPの枠組みに入るものだと説明した。ブロックショールズは暗号資産の仲介業者として、フィリピンの利用者をバイナンスのグローバル取引プラットフォームへ紹介する役割を担うという。
この仕組みは、2024年にライセンス上の懸念を理由として規制当局がバイナンスへのアクセス制限に動いた後、同社がフィリピン市場での足場を再び築こうとする取り組みの一環である。ブロックショールズが示した枠組みでは、同社はSECの戦略的サンドボックス、通称「ストラットボックス」に参加している。
一方、同国の中央銀行であるバンコ・セントラル・ン・ピリピナス、BSPはコインテレグラフに対し、バイナンスもブロックショールズも、仮想資産サービスプロバイダー、VASPとして営業する認可は受けていないと説明した。
BSPはこう釘を刺す。
「規制サンドボックスへの参加は、適用される法律、規則、規制を遵守する義務を免除するものではありません。関係する規制当局が課すライセンス要件も含まれます」
BSPはまた、この件についてSECと連携していると付け加えた。

Cointelegraph's Ezra Reguerra (left) with BlockShoals head of legal Marie Antonette Quiogue (right). Photo: Cointelegraph
ブロックショールズ「SECの枠組みで取引アクセスは可能」
キオーグ氏はBSPの見解そのものを否定していない。バイナンスとブロックショールズのいずれも、フィリピン国内のVASPライセンスを申請していないことも認めている。
そのうえで同氏は、VASPライセンスがないからといって、SECの管轄内でサービスを提供できないわけではないと主張した。
「取引、つまり取引という行為は、明確にSECの管轄です」とキオーグ氏は語る。「バイナンスとブロックショールズはペソを動かしていません。ペソの移動は明らかにBSPの管轄です」
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同氏によれば、ブロックショールズとバイナンスがSECの所管外にあるサービスを導入する場合には、その都度、該当する規制当局から認可を取得する必要があるという。
「ブロックショールズとバイナンスが、他の政府機関の規制対象となる商品を提供する場合には、その機関から権限を得なければなりません」
フィリピンでアクセス制限を受けたバイナンス、再び市場へ
バイナンスがフィリピン当局の監視対象となったのは、2023年11月のことだった。SECは当時、同社が必要なライセンスや登録を取得していないとして、フィリピン国内で証券を販売、または提供する権限を持たないと国民に警告した。
さらに2024年3月、SECは国家通信委員会に対し、バイナンスのウェブサイトおよび関連ページへのアクセスを遮断するよう要請したと発表した。その後、現地のインターネット事業者はこの命令に従い、同プラットフォームへのアクセス制限を開始した。
ただし本稿執筆時点では、フィリピン国内の利用者からバイナンスのプラットフォームへアクセスできる状態となっている。

