米テック大手メタは、フィリピンとコロンビアにおいて、自社プラットフォーム上のクリエイター向けにステーブルコインUSDCによる報酬支払いを開始した。今後は対象地域を拡大していく計画だ。
このサービスを利用するクリエイターは、ソラナおよびポリゴンのブロックチェーン上の仮想通貨ウォレットへ直接報酬を受け取ることができる。ただし、USDCを法定通貨に換金するための内蔵機能は提供されておらず、外部の取引所を利用する必要がある。
現時点ではコロンビアとフィリピンの一部クリエイターに限定されているが、ポリゴンは同日、ステーブルコインによる支払いは今後さらに多くの地域に拡大する見通しだと述べた。
「コロンビアとフィリピンで開始し、160以上の市場に拡大予定だ。ユーザーはUSDCによる迅速な決済とドル建て資産へのアクセスを得ることができる。これこそがクリエイターの生活を改善する方法だ」

ステーブルコインは仮想通貨の主要なユースケースの一つとして台頭している。仮想通貨カストディ企業タウラスの共同創業者ラミン・ブラヒミ氏は今月初め、欧州の金融機関がステーブルコイン導入に向けたインフラパートナーの選定を積極的に進めているとコインテレグラフに語っている。
フェイスブック、クリエイターに約30億ドル支払い
メタのステーブルコイン支払いを選択したクリエイターは、サードパーティの仮想通貨ウォレットをフェイスブックの支払いプラットフォームに接続できる。ただしメタは、「技術的な問題や予期せぬ事態が発生した場合には、別の支払い方法を選択する権利を留保する」としている。
メタのクリエイターには、インフルエンサーや教育者、エンターテイナーなどが含まれ、フェイスブックやインスタグラムでの投稿を通じて収益を得ている。フェイスブックは2025年にクリエイターへ約30億ドルを支払っており、前年から35%増加した。
サークルのUSDCは、時価総額773億ドル超で現在2番目に大きいステーブルコインとなっている(DefiLlamaデータ)。首位はテザーのUSDTで、時価総額は1894億ドルに達している。
メタ、2022年にステーブルコイン計画を断念
今回の取り組みは、メタがかつて進めていたオープンソースのステーブルコインプロジェクト「ディエム(旧リブラ)」を2022年に断念して以来の動きとなる。
同プロジェクトはプライバシーや独占禁止の懸念から反発を受けたほか、中央銀行や政治家も金融安定性や消費者保護、当時の仮想通貨規制の不透明さを理由に反対していた。
2022年1月の声明で、同プロジェクトは「連邦規制当局との対話を通じて、このプロジェクトを前進させることは不可能であると明確になった」と述べ、資産はすべてシルバーゲート・キャピタルに売却されたと発表している。

