
米財務省、シナロア・カルテル関連のイーサリアムアドレス制裁 麻薬資金を仮想通貨で洗浄か
米財務省外国資産管理局(OFAC)は、メキシコのシナロア・カルテルに関連する資金洗浄ネットワークに紐づく6つのイーサリアムアドレスを制裁対象に指定した。

米財務省外国資産管理局(OFAC)は、メキシコのシナロア・カルテルに関連する資金洗浄ネットワークに紐づく6つのイーサリアムアドレスを制裁対象に指定した。この資金洗浄ネットワークは、麻薬取引による収益を仮想通貨へ変換していたとされる。
OFACは水曜日、シナロア・カルテルの金融ネットワーク2件に関与した11人と2法人への制裁措置の一環として、これらのイーサリアムアドレスを特別指定国民(SDN)リストへ追加した。SDNリストは、資産凍結や取引禁止の対象となる個人・団体・資産をまとめた米国の制裁リストだ。
米財務省によると、そのうちの1つのネットワークはアルマンド・デ・ヘスス・オヘダ・アビレス氏が主導しており、フェンタニルなどの麻薬販売で得た現金を米国内で回収した後、仮想通貨へ変換し、メキシコのカルテルへ送金していたとされる。
今回の措置は、カルテル関連の資金洗浄ネットワークが、現金運搬人やフロント企業に加えてデジタル資産も活用している実態を浮き彫りにした。仮想通貨取引所や仮想資産サービスプロバイダーにとって、制裁コンプライアンス上のリスクが高まっている。
カルテル資金、仮想通貨経由で移動か
OFACによれば、シナロア・カルテルはブロックチェーン技術を利用して、不正に得た収益の資金洗浄を行っていた疑いがある。
米財務省は、この資金洗浄ネットワークが利用したとされる仮想通貨プラットフォームやプロトコルについては明らかにしていない。ただし、制裁対象となったイーサリアムアドレスは、ブロックチェーン取引を監視する取引所、ウォレット事業者、その他の仮想通貨企業にとって制裁リスクとなる。
近年の大規模仮想通貨ハッキングでは、盗難資金の資金洗浄に分散型プロトコルが利用されるケースも目立っている。
バイビット共同創業者兼CEOのベン・ゾウ氏によれば、バイビットのハッキング事件で盗まれた14億ドルのうち約12億ドルは、THORChainを通じて資金洗浄された。攻撃者はイーサ(ETH)をビットコインへ交換していたという。
また、最近発生した2億9300万ドル規模のKelp DAOハックでも、攻撃者は主にTHORChainを利用してイーサをビットコインへ交換している。

