
「同意なし」で個人情報を海外へ 韓国ビッサムに当局が制裁金
調査の結果、ビッサムが利用者データを保護するための法律に違反し、多数の海外取引所と情報を共有していたことが判明。今回の制裁金は、それを受けたものだ。

韓国の暗号資産取引所ビッサムに、またも当局のメスが入った。
韓国の大手暗号資産取引所ビッサムは、利用者の個人情報を海外に移転する際、個人情報保護ルールに違反していたとして、13万6000ドル、約2198万円の課徴金の支払いを命じられた。
韓国の個人情報保護委員会(PIPC)は木曜日の発表で、ビッサムに対する調査の結果、同社が「海外の暗号資産取引所とのオーダーブック共有および暗号資産移転の過程で、データ主体から個別の同意を得ることなく、個人情報を海外に移転していた」と明らかにした。
問題となったのは、ビッサムが2025年9月から11月にかけて、テザー(USDT)のオーダーブックをビングエックスと共有していた件だ。ビッサムは利用者に対し、データ共有先をステラとして同意を得ていたにもかかわらず、実際にはビングエックス側と情報を共有していた。さらに、13の海外取引所に対しても利用者情報を提供していた。

Source: PIPC
PIPCは、翻訳ベースで次のように述べている。
「個人情報保護委員会は、暗号資産を他の取引所に移転する際、マネーロンダリング対策の目的で個人情報を提供する必要性があることは認めた。一方で、個人情報の海外移転は、データ主体の自己決定権と密接に関係する事項であるため、個人情報保護法に定められた要件および手続きを厳格に遵守する必要があると判断した」
韓国でも有数の大手暗号資産取引所であるビッサムは、当局から厳しい視線を向けられ続けている。
韓国の金融監督当局は3月、韓国の金融情報法違反の疑いを理由に、ビッサムの一部業務に対して6カ月間の停止処分を科した。しかし、この処分は4月に裁判所によって覆された。さらに今月上旬には、韓国の国会議員キム・ビョンギ氏をめぐる縁故採用疑惑の捜査の一環として、警察がビッサムの事務所を家宅捜索したとも報じられている。
韓国の暗号資産課税、2027年に施行へ
韓国財務省は5月、暗号資産の利益に対して22%の税率を課す制度を、2027年1月から導入すると確認した。この課税制度は当初、2025年に施行される予定だったが、これまで何度も延期されてきた。とはいえ、制度が実施されれば、暗号資産を保有する多くの韓国人に影響が及ぶとみられる。
聯合ニュースによれば、2025年3月時点で、韓国では約1600万人がデジタル資産に投資していたという。
また今月上旬、ブロックチェーン分析企業チェイナリシスは、韓国国家警察庁(KNPA)との間で覚書を締結したと発表した。目的は、韓国の法執行機関における暗号資産関連捜査の能力を高めることにある。
この協定の大きな狙いの一つは、北朝鮮と関連する暗号資産攻撃への対処強化だ。韓国警察は、こうした脅威への対応で「最前線」に立っている。

