
ロシア最大手ズベル、ビットコイン担保融資を拡大へ イーサリアムとUSDTも対象に
ロシア最大手銀行ズベルが、暗号資産を担保とする融資サービスの拡大に動く。現在のビットコインに加え、イーサリアムとテザーのUSDTも担保として受け入れる方針だ。一方、9月1日に本格展開を迎えるデジタルルーブルについては、同行幹部が「明確な需要は見えない」と慎重な姿勢を示している。

ロシア最大の銀行ズベルが、暗号資産を担保とした融資サービスを拡大する計画だ。ビットコイン(BTC)だけでなく、イーサリアム(ETH)やテザーのステーブルコインUSDTも担保として受け入れる方針だという。
ズベルのアナトリー・ポポフ副会長が明らかにした。タス通信が報じた。
ポポフ氏によれば、ロシアで新たな暗号資産関連法が施行されるのに合わせ、ズベルは既存の商品を調整しながら、サービスを段階的に拡大していく。
ロシア銀行(中央銀行)が一般向け取引を認めた後、イーサリアムとUSDTを担保資産として追加する考えだ。
背景にあるのが、ロシア政府による暗号資産市場の本格的な制度整備だ。
ウラジーミル・プーチン大統領は8月4日、暗号資産取引の基本ルールを定める法律に署名。主要な規定は9月1日に施行された。
この法律では、規制された取引所でどの暗号資産の売買を認めるかをロシア銀行が決定する権限を持つ。
ロシア銀行は8月11日、ビットコイン、イーサリアム、USDTを規制取引所で取り扱う候補として提案した。
中央銀行によれば、3銘柄は時価総額や取引高に加え、海外市場で少なくとも5年間の価格履歴があることなど、取引対象とするための条件を満たしているという。
一方、ズベルが慎重な姿勢を崩していないのが、ロシア版中央銀行デジタル通貨(CBDC)である「デジタルルーブル」だ。
デジタルルーブルは9月1日からより広範囲での展開が始まるが、ズベルのタラス・スクヴォルツォフ最高財務責任者(CFO)は、社会全体で大きな需要があることを示す材料はほとんどないとの見方を示した。
スクヴォルツォフ氏はタス通信に対し、次のように語っている。
「中央銀行以外に、この仕組みに対する明確な関心があるようには見えない」
同氏によると、個人顧客、法人顧客、金融機関のいずれからも、デジタルルーブルの導入を積極的に求める動きは確認できていないという。
ロシア政府が暗号資産市場を規制の枠内に取り込み始める一方、銀行側はCBDCよりも、ビットコインやイーサリアム、USDTといった既存の暗号資産を活用した金融サービスに商機を見いだしつつあるようだ。

