
Pump.funでミームコイン宣伝が過激化 タトゥーや退職配信に暗号資産の賞金
ソラナ基盤のミームコイン発行プラットフォーム「パンプファン」が、新たなオープン型の賞金プラットフォームを立ち上げた。そこに並ぶのは、もはや広告なのか見世物なのか判然としない依頼の数々である。

ソラナ基盤のミームコイン発行プラットフォーム「パンプファン」が、新たなオープン型の賞金プラットフォームを立ち上げた。そこに並ぶのは、もはや広告なのか見世物なのか判然としない依頼の数々である。
ミームコインのティッカーシンボルを体に入れ墨する。現在の仕事をライブ配信中に辞める。あるいは、ミームコインのマスコット姿でワールドカップの試合にスカイダイビングで突入する――。パンプファンの新サービスでは、こうした奇妙な宣伝行為に対して暗号資産報酬が提示されている。
パンプファンは木曜日、この新プラットフォームを発表した。説明によれば、世界中の「人間」と「お金」の力を使い、あらゆるタスクの賞金を達成するためのオープンな市場だという。応募された内容はパンプファンが審査し、資金はエスクローに預けられる。内容が承認されれば、応募者に賞金が支払われる仕組みだ。
ただし、パンプファンは利用規約で、X上でスパムと見なされる可能性のある賞金依頼は認められないとしている。
高額案件の中には、ミームコインのマスコット姿でワールドカップの試合にスカイダイビングするという約5万7000ドル、約912万円の賞金案件があった。ほかにも、ヘンリー・ノワックを殺害した人物の家族にインタビューするという2万5000ドル、約400万円の案件、そして現在の仕事をライブ配信中に辞めるだけで3000ドル、約48万円を支払う案件も並んでいた。
コインテレグラフが確認した複数の依頼では、危険、あるいは屈辱的ともいえる宣伝行為に数千ドルの報酬が提示されていた。そこから浮かび上がるのは、モデレーション、安全性、そして法的責任をめぐる重い疑問である。
Xユーザーのオールド・ホークは、こう吐き捨てた。
「これはひどい市場だ。貧しい人々の人生をもてあそび、娯楽のために金を払っているようなものだ」
これに対し、暗号資産投資家のファビアーノ・ソルも「まるで『イカゲーム』だ」と反応した。

Source: Pump.fun
このプラットフォームでは、ユーザーが未達成の賞金案件を報酬額の高い順、残り時間の短い順、あるいは応募数の多い順に並べ替えることができる。
各案件には有効期限が設定され、報酬を得るために必要な成果物の詳細も記載されている。つまり、何をすれば金がもらえるのかは、かなり具体的に示されているわけだ。

Bounty to interview Henry Nowak’s Killer’s family. Source: Pump.fun
記事執筆時点で、プラットフォーム上には225件の進行中案件があり、未請求の賞金総額は11万5000ドル、約1840万円に達していた。提出済みの応募は合計509件だった。
暗号資産報酬が“バズ狙い”の奇行を加速させる
新たな賞金プラットフォームには、すでに奇抜なミームコイン宣伝を目的とした依頼が集まっている。
ある案件では、車に「$memecoin」というティッカーシンボルをスプレーで描き、その車に火をつける行為に3572ドル、約57万円の賞金が提示されていた。参加者はミームコインのマスコット姿を着用し、一連の過程をすべて撮影する必要がある。期限は残り29日だった。

Bounty to spray a $memecoin car & explode or set it alight. Source: Pump.fun
別の案件では、「$boutywork」というティッカーシンボルを額にタトゥーとして入れることに2630ドル、約42万円の賞金が設定されていた。動画による証拠の提出が求められており、すでに4件の応募があり、実際にタトゥーを入れた人物も確認されている。

Bounty to tattoo memecoin ticker symbol on the forehead. Source: Pump.fun
ミームコイン市場では、注目を集めること自体が価値になる。だが、その注目を得るために人の身体、仕事、尊厳、そして安全までもが“賞金付きコンテンツ”として並べられるとき、そこにあるのはマーケティングなのか、それともただの見世物小屋なのか。
パンプファンの新サービスは、暗号資産バブルの熱狂が、いまや人間の行動そのものをトークンの宣伝材料に変えつつある現実を映し出している。

