
ジェミナイ、シンガポールで正式ライセンス取得
暗号資産取引所ジェミナイが、シンガポール金融管理局(MAS)から主要決済機関(MPI)ライセンスを取得した。約2年前に受けた原則承認から正式ライセンスへ移行し、現地でデジタル決済トークンやクロスボーダー送金サービスを展開する体制を整えた。

暗号資産取引所ジェミナイが、シンガポールで正式な決済サービスのライセンスを取得した。
ジェミナイは9月8日、シンガポール法人であるジェミナイ・デジタル・ペイメンツ・シンガポールが、シンガポール金融管理局(MAS)から主要決済機関(MPI)ライセンスを取得したと発表した。
MASの金融機関ディレクトリでも同社は認可事業者として登録されており、デジタル決済トークンサービスとクロスボーダー送金サービスの提供が認められている。
今回のライセンス取得によって、ジェミナイはシンガポールでの事業を、正式な規制下の体制へと移行したことになる。
通常の決済機関より大きな事業が可能に
MPIライセンスには、通常の決済機関とは異なる特徴がある。
MPIの認可を受けた事業者は、通常の決済機関に課される取引量の上限を受けずに、規制対象となる決済サービスを提供できる。
もっとも、自由度が高い分、規制も厳しい。
MASによれば、主要決済機関は事業規模が大きく、それに伴って生じるリスクも大きいため、通常の決済機関より包括的な規制の対象となる。
ジェミナイのプレジデント兼共同創業者キャメロン・ウィンクルボス氏は、同社が2020年からシンガポールの顧客にサービスを提供してきたと説明した。
また、CEO兼共同創業者のタイラー・ウィンクルボス氏は、シンガポールを個人投資家と機関投資家の双方にサービスを提供するための「戦略的ハブ」と位置づけた。
ジェミナイはシンガポールで、暗号資産の現物取引のほか、デジタル資産のカストディやOTC(店頭)取引サービスを提供している。
2024年に原則承認
今回の正式ライセンス取得は、2024年10月にMASがジェミナイの申請を原則承認したことに続くものだ。
ジェミナイはその後、最終承認に向けてシンガポールでの事業体制を整えてきた。
2025年4月には、例外規定のもとでシンガポール事業を展開していたジェミナイ・トラスト・カンパニーから、現地法人のジェミナイ・デジタル・ペイメンツ・シンガポールへ顧客を移行した。
同社は当時の案内で、シンガポール法人への移行を進める一方、最終的なライセンス取得に向けた手続きを継続すると説明していた。
それから約1年半を経て、今回ついに正式ライセンスを取得した格好だ。
シンガポールは、暗号資産関連企業に対して明確な規制枠組みを設けることで知られる。ジェミナイにとって同国でのMPIライセンス取得は、現地事業の拡大だけでなく、アジア太平洋地域で個人・機関投資家向けサービスを強化するうえでも重要な節目となりそうだ。

