
FBI長官がビットコイン企業株をこっそり保有?政府契約業者ストラテジーへの投資を半年遅れで開示
ストラテジーは、米政府の登録契約業者である。にもかかわらず、カシュ・パテル氏は、同社株10万1ドル〜25万ドル相当、約1620万円〜4050万円の保有を期限内に開示していなかった。そのうえで氏は、この投資について「現時点で利益相反は存在しない」と説明している。

米連邦捜査局(FBI)のカシュ・パテル長官が、ビットコイン財務戦略で知られる企業ストラテジーへの投資を申告していなかったと報じられた。連邦法違反にあたる可能性がある。
超党派の非営利ニュースメディア「ノータス」が水曜日に報じたところによれば、パテル氏は最大25万ドル(約4050万円)相当のストラテジー(MSTR)株への投資を「うっかり記載しなかった」という。パテル氏がこの株を購入したのは2025年11月21日。しかし、政府高官に義務づけられている2025年12月の資産開示には、この取引が含まれていなかった。これは、議会知識取引停止法、いわゆるSTOCK法に基づく申告義務に関わる問題だ。

Source: NOTUS
パテル氏は5月26日、修正報告書を提出した。その中でストラテジー株の保有について「意図せず記載漏れがあった」と説明し、この投資に関して「現時点で利益相反は存在しない」とした。
STOCK法では、一部の政府高官や議員に対し、1000ドル(約16万2000円)を超える金融取引について、取引実行から45日以内に開示することを義務づけている。ストラテジーは、以前はマイクロストラテジーとして知られていた企業であり、米政府の登録契約業者でもある。そのため、パテル氏の投資をめぐって利益相反への懸念が浮上している。
STOCK法は2012年に成立したが、その実効性については議会内からも批判が出ている 。違反した議員やホワイトハウス高官が、十分に重い罰則を受けていないというのだ。初回違反の罰金はわずか200ドル(約3万2400円)にすぎない。開示書類に並ぶ数十万ドル、時には数百万ドル規模の投資額と比べれば、あまりにも軽い。
パテル氏だけが、ストラテジー投資の開示で後手に回ったわけではない。政治家の投資を追跡するウェブサイト「キャピトル・トレーズ」によれば、シュリ・タネダール下院議員も、2024年6月に行った1万5001ドル〜5万ドル(約243万円〜810万円)のストラテジー投資について、2025年8月まで報告していなかった。
トランプ氏、暗号資産関連収入14億ドルを開示
FBI長官による遅れた開示が報じられたのは、ドナルド・トランプ大統領が自身の財務記録を公表した直後のことだった。その記録では、2025年における暗号資産関連事業からの収入が14億ドル(約2268億円)を超え、不動産事業からの収入を上回っていたことが明らかになった。
米国の多くの議員は、大統領が在任中の立場を利用して利益を得ているとして批判している。批判の矛先は、トランプ氏自身のミームコイン発行、家族が関与する暗号資産プラットフォーム「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」、そして息子たちのビットコインマイニング事業に向けられている。
FBI長官の申告漏れ、政府契約業者であるストラテジーへの投資、そして大統領周辺の暗号資産ビジネス。ワシントンの権力中枢と暗号資産マネーの距離は、いよいよ見過ごせないほど近くなっている。

