
暗号資産マネーが米選挙を動かす アラバマ州で親クリプト候補が勝利
アラバマ州で火曜日、暗号資産企業が支援するPACが「今サイクル最大の支出」と呼ぶ巨額資金を投じた末、共和党候補が勝利した。これに続き、来週には米国の複数州でさらに予備選が予定されている。

暗号資産業界と歩調を合わせる政治活動委員会(PAC)による1200万ドル(約19億2000万円)超のメディア買い付けが、火曜日に行われたアラバマ州の共和党・米上院決選投票で、バリー・ムーア氏を勝利へと押し上げた。相手はジャレッド・ハドソン氏だった。
この決選投票は、5月19日の予備選でいずれの候補も過半数を確保できなかったため実施されたものだ。ムーア氏は今後、アラバマ州の米上院議席をめぐる共和党候補として、民主党のエバレット・ウェス氏と対決することになる。ムーア氏は55.8%を得票し、ハドソン氏の44.2%を上回った。これにより、退任する共和党上院議員トミー・タバービル氏の後任を狙う道が開けた格好だ。
連邦選挙委員会(FEC)への届け出によれば、暗号資産企業が支援するフェアシェイク系の委員会「ディフェンド・アメリカン・ジョブズPAC」は、5月19日の予備選と今回の決選投票に向け、ムーア氏を後押しするメディア広告に1200万ドル(約19億2000万円)超を投じた。
コインベース系の政策提言団体「スタンド・ウィズ・クリプト」は、ムーア氏について、公開発言やアラバマ州第1選挙区選出の下院議員としての投票記録をもとに、「暗号資産を強く支持」と評価している。
フェアシェイクの広報担当ジェフ・ベッター氏は、こう胸を張った。
「今回の選挙サイクルで最大の支出が、上院にまた一人、イノベーション推進派の有力者を送り込む結果につながった。われわれは手元に約1億5000万ドル(約240億5000万円)の資金を有しており、史上最大の親暗号資産議員団の構築を引き続き進める準備ができている」

Source: NBC News
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ベッター氏の発言を踏まえると、フェアシェイクとその関連団体は、次期議会に向けて「親暗号資産」と見なす候補を支援するため、米国各州で4000万ドル(約64億1000万円)超を投じてきた可能性がある。同PACは1月時点で、1億9300万ドル(約309億5000万円)の軍資金を保有していると報告していた。
11月本選を前に、来週も各州で予備選
アラバマ州の決選投票は、暗号資産業界系PACが各州の予備選候補に数百万ドル規模の広告費を投じる流れの、最新の一幕にすぎない。これまでにサウスカロライナ州、テキサス州、カリフォルニア州、サウスダコタ州、ニュージャージー州などでも、同様の資金投入が見られている。
フェアシェイク系の「プロテクト・プログレス」も、6月23日に予備選を控える下院議席をめぐり、メリーランド州の民主党候補エイドリアン・ボアフォ氏に約520万ドル(約8億3000万円)、ニューヨーク州の同党リッチー・トーレス氏に約58万7000ドル(約9410万円)のメディア買い付けを行ったと報告している。
暗号資産業界の資金が、ワシントンの勢力図をじわじわと塗り替えようとしている。アラバマの一議席をめぐる戦いは、その前哨戦にすぎない。

