
暗号資産マネーが米選挙を動かす?業界団体が政治家に488億円を投入
暗号資産業界、ビッグテック、そしてギャンブル関連団体が、2026年の予備選・本選挙を前に政治家へ巨額の賭け金を積み上げている。これまでに投じられた資金は、すでに3億ドル近く、日本円で約488億円に達している。

米消費者団体のパブリック・シチズンは火曜日、暗号資産業界が2026年の米選挙サイクルに向け、すでに1億8900万ドル、日本円にして約307億5000万円を拠出しているとする報告書を公表した。2024年選挙で奏功した「勝ち筋」を、そのまま踏襲している格好だ。
同団体によれば、11月の本選挙までまだ4カ月以上を残す段階で、2026年の米選挙サイクルにおける企業献金全体の約37%が、暗号資産関連企業に由来するという。その総額が、現時点で約1億8900万ドルに達している。
監視団体であるパブリック・シチズンは、暗号資産業界寄りの政治活動委員会、いわゆるPACであるフェアシェイクが、これまでに8200万ドル超、約133億4000万円を支出したと指摘した。一方、クリプト・ドットコムが主な支援者となっているマガ・インクのスーパーPACも、5600万ドル超、約91億1000万円を投じているという。
パブリック・シチズンはこう断じる。
「これらのスーパーPACは、二大政党や候補者の利益よりも、資金を出す企業側の利益を優先している。暗号資産業界の手法に倣い、民主・共和両党の予備選に入り込み、本選挙では二大政党いずれの候補者に対しても、支援にも攻撃にも回れるよう設計されている」

Source: Public Citizen
フェアシェイクと、その関連団体であるディフェンド・アメリカン・ジョブズ、プロテクト・プログレスは、暗号資産企業のコインベースやリップルなどが支援している。今年1月時点で、これらの団体は1億9300万ドル、約314億円の選挙資金を抱えていたと報告されている。
また、2024年以降、業界の利害と足並みをそろえる新たな団体も立ち上がっている。その一例が、カンター・フィッツジェラルドの支援を受けるフェローシップPACだ。
これらPACの支出総額は、すでに2024年の水準を上回っている。2024年には、暗号資産企業が「親暗号資産派」とみなす候補者を連邦議会に送り込むため、1億7000万ドル、約276億6000万円を拠出していた。
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コインテレグラフは今回の報告書について、フェアシェイクの広報担当者にコメントを求めたが、記事公開時点で回答は得られていない。
コロラド州予備選にも暗号資産PACマネーが流入
コロラド州では本日、共和党と民主党の候補者を選ぶ予備選の投票が行われる。同州第8選挙区では、暗号資産PACによる資金投入が選挙戦に影響を与える可能性がある。
リップル・ラボ共同創業者のクリス・ラーセンが支援するユー・キャン・プッシュ・バック・スーパーPACは、民主党候補マニー・ルティネルを支援するため、メディア広告に100万ドル、約1億6300万円を投じたと報じられている。
同委員会が直近で大きく賭けたのは、ニューヨーク州第12選挙区の民主党候補アレックス・ボアーズだった。その額は330万ドル、約5億3700万円。しかしボアーズは先週の予備選で、マイカ・ラッシャーに敗れた。ラッシャーは選挙戦の中で、ラーセンの関与を批判していた人物である。
暗号資産業界は、もはやワシントンの外野席から拍手を送るだけの存在ではない。巨額の資金を武器に、予備選の段階から候補者の命運を左右しようとしている。2024年に味をしめたその政治戦略は、2026年に入って、さらに露骨さを増している。

