
チェルシー、USDC発行元サークルとスポンサー契約 英FCAが「怪しい暗号資産スポンサー」に警告した直後
ステーブルコイン「USDC」を発行するサークルが、英プレミアリーグの名門チェルシーFCとスポンサー契約を締結した。2026/27シーズンのユニフォームに「Circle」と「USDC」のロゴが登場する。ただ、そのタイミングはいささか絶妙だ。英金融行為監督機構(FCA)はわずか3カ月前、無認可の暗号資産企業などとの「疑わしいスポンサー契約」を巡り、プレミアリーグのクラブに警告を発していた。

ステーブルコイン「USDC」の発行元であるサークルが、チェルシー・フットボール・クラブの新たなスポンサーに加わる。
英国の金融当局が、暗号資産企業を含む無認可の金融会社との「疑わしいスポンサー契約」に警鐘を鳴らしてから、わずか数カ月後のことだ。
サークルは金曜日、チェルシーFCとの提携を発表した。2026/27シーズンには、チェルシーの選手が着用するユニフォームに「Circle」と「USDC」の名称が掲出されるという。
だが、この大型契約には少々気になる背景がある。
チェルシーとデジタル資産企業サークルとのスポンサー契約が明らかになったのは、英金融行為監督機構(FCA)がプレミアリーグのクラブに警告書を送付したと発表してから約3カ月後だった。警告の対象には、チェルシーが含まれていた可能性もある。
FCAが問題視したのは、暗号資産企業を含む「無認可」の事業者がスポンサー契約を利用してサッカーファンに接触し、英国の金融サービス関連法に抵触する恐れがあるケースだ。
もっとも、サークルそのものが無認可企業というわけではない。
同社の英国法人サークルUKトレーディング・リミテッドは2018年から、英国居住者に一定の金融サービスを提供できるFCA認可企業として登録されている。
USDCをはじめとするステーブルコインを英国で利用すること自体も合法だ。一方、英議会では現在、デジタル資産を対象とした包括的な規制枠組みの整備が進められている。
FCAも2027年10月から、ステーブルコイン発行企業を含むデジタル資産企業を対象にした新たな規制基準を施行する予定だ。
そして今回の契約で、もうひとつ見逃せない点がある。
サークルはUSDCについて「一定の規制を受ける関連会社によって発行されている」と説明しているものの、同時にUSDCは「英国法に基づいて発行、または規制されているものではない」と明記している。
FCAの広報担当者は、今回のスポンサー契約についてコメントを控えた。
一方、サークルの広報担当者はコインテレグラフに対し、今回の契約について「金融商品のプロモーションではなく、ブランドイメージを構築するためのものだ」と説明した。
規制当局がサッカークラブと暗号資産企業の距離感に神経を尖らせるなか、世界屈指の人気クラブであるチェルシーのユニフォームに「USDC」の文字が躍ることになる。
暗号資産企業とプロスポーツのスポンサー契約をめぐる議論は、英国で再び熱を帯びそうだ。

