
ビットコイン反発は本物か?米イラン和平が崩れれば再び下落の恐れ
LVRGリサーチのディレクター、ニック・ラック氏は、最近合意された米国とイランの和平合意が破綻すれば、ビットコインは「荒い値動きの道」をたどる可能性があると指摘した。

ビットコインの反発は、どうやら米国とイランの和平合意が無事に進むかどうかにかかっているようだ。オンチェーン指標を見る限り、暗号資産市場の王者は、足元で回復を見せたとはいえ、なお足腰の弱さを隠せていない。複数のアナリストがそう指摘している。
LVRGリサーチのディレクター、ニック・ラック氏はコインテレグラフに対し、ビットコイン(BTC)が最近6万7000ドル、日本円で約1074万円を回復したにもかかわらず、「モメンタムは依然として弱い」と語った。
同氏によれば、取引量は減少し、オンチェーン指標も停滞している。つまり、今回の回復にはまだ力強い裏付けがなく、あっけなく失速する可能性があるというわけだ。
ラック氏はさらに、最近仲介された米国とイランの和平合意が破綻すれば、地政学的な不安定化や原油ショックによって、ビットコインは「荒い値動きの道」を歩むことになると警告した。
「当初はヘッジ資産として買いが入るかもしれない。しかし、その後に市場全体がリスクオフへ傾けば、重要なサポート帯に向けて押し戻される可能性がある。マクロ要因と地政学的材料が、暗号資産の値動きをなお支配していることを示している」
近ごろのビットコインは、より広い市場全体の動きと歩調を合わせている。機関投資家がビットコインへのエクスポージャーを積み増してきたこともあり、もはや暗号資産だけの独立した相場ではなくなりつつある。
今回の価格上昇は、ドナルド・トランプ米大統領が日曜日、米国とイランが数カ月に及んだ紛争を終結させる和平合意をまとめたと発表したことを受けたものだ。この合意は金曜日に署名される見通しとされている。
もっとも、その合意の中身はいまだ多くが不明だ。トランプ氏によれば、ホルムズ海峡は開放され、米国は同海峡とイラン港湾に対する封鎖を解除する。そのうえで両国は、イランの核開発計画や制裁緩和をめぐり、60日間の交渉に入るという。
一方、スイスブロックは月曜日、ビットコインの価格モメンタムとオンバランス・ボリューム(OBV)が、いずれも「弱いモメンタムと参加者不足の局面」にとどまっていると指摘した。

価格モメンタムは、値動きの強さを測る指標だ。OBVは、買い圧力と売り圧力を読み解くための指標である。
ビットコインは6月6日に6万ドル、日本円で約962万円を割り込んだ後、月曜日には6万7000ドル、日本円で約1074万円を回復した。しかし、それでも両指標はなおマイナス圏に沈んだままだ。
価格モメンタムはマイナス1で、値動きの力強さに欠けることを示している。OBVはマイナス170万と、ここ数年で最も低い水準まで落ち込んでいる。
スイスブロックによれば、典型的な弱気相場では、まずモメンタムが弱まり、次にOBVが縮小し、最後に価格が下方向へ割り込む流れをたどる。いまのビットコインは、まさにそのような地合いに置かれているという。
ただし、歴史的に見れば、本格的な回復シグナルは、モメンタムとOBVの双方がプラス圏に戻ったときに表れる。
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スイスブロックはこう警告する。
「それまでは、再び安値を試すリスクが残っている」
ビットコインはすでに月曜日の日中高値から反落し始めており、火曜日の早い取引では6万6000ドル、日本円で約1058万円を下回った。
暗号資産市場の空気は、ひとまず和平期待で明るさを取り戻したように見える。しかし、その足元にはまだ、出来高不足、オンチェーン指標の弱さ、そして地政学リスクという三つの不安が横たわっている。

