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William SubergライターAllen Scott監修編集者

ビットコインは1100万円まで戻る?米イラン和平でBTCに上昇期待

マーケット公開日2026年6月16日

米国とイランの和平合意が数日内に署名される見通しとなり、ビットコイン相場ににわかに強気ムードが戻ってきた。市場関係者が次の標的として見据えるのは、6万9000ドル(約1104万円)である。

ビットコイン(BTC)は6月第3週、足取りも軽く幕を開けた。米国とイランの和平合意が近づき、リスク資産全体に買い戻しの風が吹いているためだ。

ポイントは次の通りだ。

ビットコイン価格は6万6000ドル(約1056万円)を目指す展開となっている。米国株先物は急伸し、原油価格は3月上旬以来の安値圏に近づいている。

トレーダーの間では、短期的なBTC価格の目標として6万9000ドル(約1104万円)が意識されている。

米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ判断にも注目が集まる。新議長ケビン・ウォーシュ氏にとって、初の大仕事となる。

ビットコインの大口投資家、いわゆるクジラは売り姿勢を反転させ、6万ドル(約960万円)近辺に「岩盤のような底」を築いたとの見方も出ている。

一方で、全体の需要の弱さはなお残る。強気相場の本格復帰には疑問符もつく。

イラン和平カウントダウンで原油80ドル割れ

今週、トレーダーの視線を再び集めているのは米国とイランの戦争だ。和平合意は、これまでになく近づいているように見える。

週末時点では、停戦合意の署名期限は日曜日とされていた。だが、その後、期限は金曜日に後ろ倒しされた。

複数の情報筋によると、米国とイランは金曜日、スイスで60日間の敵対行為停止に関する合意に署名する見通しだ。ほかにも複数の措置が盛り込まれるという。

ドナルド・トランプ米大統領は、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、この合意には世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の再開も含まれると確認した

「金曜日の合意署名に伴い、機雷除去のため海峡が開かれれば、地域と世界のために、原油は再び両側から流れることになる」

Source: Truth Social

この発言を受け、米国株先物は急伸した。ビットコインや暗号資産を含むリスク資産は、軒並み上昇した。

対照的に原油はすぐさま下落した。WTI原油は1バレル80ドル(約1万2800円)を割り込み、4月中旬以来の水準となった。

CFDs on US WTI crude oil one-day chart. Source: Cointelegraph/TradingView

ポートフォリオマネージャーのダニー・ダヤン氏は、この合意について「史上最大で最悪のTACO」と表現した。TACOとは、トランプ政権が地政学やマクロ経済上の対立に対して取ってきた姿勢を揶揄する言葉だ。

ダヤン氏はXのフォロワーに向けて、次のように述べた

「今後のマクロ面での論点は、過熱、コアインフレの上昇、そして中立金利の上昇になる」

同氏は、原油が市場の主役でなくなる可能性を見ている。

今回の紛争を通じ、原油高はビットコインにとって逆風だった。株式市場が何度も史上最高値を更新する一方で、ビットコインは伸び悩んできた。

BTC/USDは現在、紛争が始まった2月28日時点とまったく同じ水準に戻っている。

トレーダーは6万9000ドルへのショートスクイーズを視野に

米国とイランの和平合意に関するニュースは、日曜日の週足終値に向けてBTC価格を2週間ぶり高値圏へと押し上げた。

トレーディングビューのデータでは、新週入りとともにBTCは一時6万5988ドル(約1056万円)をつけた。

BTC/USD four-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView

6万ドル(約960万円)と、6万2000ドル(約992万円)付近にあるビットコインの200週単純移動平均線(SMA)がともにサポートとして機能したことで、トレーダーの短期見通しは改善し始めた。

トレーダーのスーパーブロ氏は、Xでの最新分析でこう書いている

「ほぼ上ヒゲなしで高値近辺で引けた。今週の上昇継続を示唆している」

スーパーブロ氏は、ショートスクイーズの標的として200週指数平滑移動平均線(EMA)を見ている。

「6万9000ドル(約1104万円)付近の200週EMAまで、レバレッジをかけたショートが大量にある。そこへ向かう可能性は十分ある」

「第2四半期の終わりまで、あと2週間。強気派がこの熱を維持できるか見てみよう」

BTC/USD one-week chart. Source: SuperBro/X

トレーダーのクリプヌエボ氏も、今週は7万ドル(約1120万円)手前の水準を視野に入れている。

同氏はXでの分析で、こう述べた

「なお6万9000ドル台半ばへの回復を見ている」

ただしクリプヌエボ氏は、BTC/USDがレンジ相場の一環として、再び直近安値に戻る可能性も警告している。

BTC/USDT one-day chart. Source: CrypNuevo/X

トレーダー兼アナリストのレクト・キャピタル氏も同様の見方を示した。同氏は、弱気相場が進むにつれて価格の反発力は弱くなり、重要なサポートも脆くなると強調した。今回で言えば、その水準は6万ドル(約960万円)である。

BTC/USD one-week chart. Source: Rekt Capital/X

新FRB議長、利下げ圧力の中で初会合へ

深刻な地政学的変動のさなかでも、市場の視線はなお米連邦準備制度理事会(FRB)に向いている。

水曜日、FRBの新議長ケビン・ウォーシュ氏は、金利変更を決定する初の会合を主導する。

イラン戦争がインフレ要因となっている以上、市場はウォーシュ氏が利下げに踏み切る可能性をほとんど見ていない。だがトランプ氏は、繰り返し利下げを求めてきた。

トランプ氏は4月の主要メディアとのインタビューで、ウォーシュ氏が最初の機会に利下げを実施しなければ「失望するだろう」と語っていた。

マーケット分析アカウントのコベイシ・レターは、Xでの最新分析でこうまとめている

「今週、すべての目はFRBに注がれている」

Fed target rate probabilities for Wednesday FOMC meeting (screenshot). Source: CME Group

CMEグループのフェドウォッチ・ツールの最新データによれば、0.25%の小幅利下げが行われる確率はわずか3.4%にとどまる

市場関係者の大半は、金利が現行水準に据え置かれると見ている。

ダヤン氏は日曜日の分析で、ウォーシュ氏について「何をしても身動きが取れない」と表現した

「タカ派的な姿勢を取れば、トランプ氏にした約束を破ることになる」

その一方で、こうも指摘している。

「最近の原油価格下落を理由に様子見姿勢を取るなら、景気が過熱する中で、年後半にパニック的な利上げが起こる確率を高めることになると思う」

なお、米国市場は今週、短い4営業日となる。金曜日はジューンティーンスの祝日でウォール街は休場となる。

クジラが「岩盤の底」を提供

ビットコイン強気派にとって追い風となる新たな分析も出ている。ここ数日で、大口投資家の心理に潮目の変化が起きた可能性があるというのだ。

オンチェーン分析プラットフォームのクリプトクアントによれば、ビットコインのクジラは再び買い手に回っている

クジラのウォレットから取引所への流入を見ると、クリプトクアントのデータではCDD、つまり「コイン・デイズ・デストロイド」が大きく低下している。これは、資金が最後に動いてからどれだけ長く休眠していたかを示す指標だ。

寄稿者のウー・ミンギュ氏は月曜日のクイックテイク・ブログでこう書いた。

「流入CDDは216万からほぼゼロの3万3000まで急落した。長期クジラによる売却が完全に止まったことを示している」

Bitcoin whale data (screenshot). Source: CryptoQuant

ウー氏は、クジラが6万1000ドル(約976万円)付近で「攻撃的な底値買い」を入れ、他の投資家層がパニック売りしたコインを「すべて」吸収したと説明している。

同氏はこう結論づけた。

「弱い手から強い手への富の移転は完了した」

「クジラは6万ドル〜6万1500ドル(約960万〜984万円)のレンジを、岩盤のような底として固めた。取引所の準備金が枯渇しているため、ビットコインにとって最も抵抗の少ない道は、今やはっきりと上方向だ」

以前、コインテレグラフはBTC価格反発に必要な3つの条件がほぼ満たされつつあると報じていた。当時の分析では、ハイパーリキッドとビットフィネックスのクジラはすでに反発を見込んだポジションを取っていた。

見かけ上の需要はなおマイナス

ただし、本格的な強気相場の復活となると、クリプトクアントは現在のオンチェーンデータを踏まえ、なお慎重だ。

寄稿者のXWINジャパン氏によれば、ビットコインの「見かけ上の需要」は依然としてマイナス圏にある。過去において、この状態は常に弱気相場と重なってきた

Bitcoin apparent demand (screenshot). Source: CryptoQuant

見かけ上の需要とは、ビットコインの新規発行量、つまり新たに採掘されたコインと、1年以上動いていない供給量との差を示すものだ。

クリプトクアントのリサーチ責任者フリオ・モレノ氏は、こう説明している

「在庫の減少が生産量を上回れば、需要は増加している。逆なら需要は減少している」

したがって、現在のマイナス値は、BTCへの投資需要が広く不足していることを示している。XWIN氏は、こうした需要の弱さが、4年サイクル理論を上回って今後の価格動向を左右する可能性すらあると見る。

同氏は週末、こう書いた。

「これは、ビットコインが単に『サイクルだから』下落しているわけではない可能性を示している。むしろ、需要の伸びが鈍化しているのだ」

Bitcoin apparent demand (screenshot). Source: CryptoQuant

XWIN氏はまた、ビットコイン先物市場の建玉が減少している点にも触れた。そのうえで、最後の「投げ売り」局面がまだ起こり得るとの見方を繰り返している。

この記事は投資助言ではない。すべての投資と取引にはリスクが伴う。読者は自身で調査したうえで判断する必要がある。

この記事はCointelegraphの編集方針に従って作成されており、情報提供のみを目的としています。投資アドバイスや推奨を構成するものではありません。すべての投資および取引にはリスクが伴います。読者は独自に調査を行うことを推奨します。

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