
メタプラネット、米国でビットコイン事業を拡大へ 2100BTCと約4億円を投じ米上場企業の経営権取得
東京証券取引所に上場するメタプラネットが、ビットコイン財務戦略を米国へ広げる。ナスダック上場のスーパーリーグ・エンタープライズに2100BTCと現金250万ドルを拠出し、経営権を握る計画だ。同社は「スーパープラネット」に社名を変え、米国市場での資金調達と買収の足場となる。

ビットコインを主要な財務準備資産に据えるメタプラネットが、いよいよ米国市場へ本格的に打って出る。
東京証券取引所に上場する同社は、ナスダック上場企業スーパーリーグ・エンタープライズの経営権を取得する計画だ。狙いは、米国におけるビットコイン財務戦略の拡大と、新たな資金調達ルートの確保にある。
メタプラネットのサイモン・ゲロビッチCEOは火曜日、スーパーリーグに2100BTCと現金250万ドル(約3億9500万円)を拠出する方針を明らかにした。
スーパーリーグは取引完了後、「スーパープラネット」に社名を変更。メタプラネットの米国版ビットコイン財務プラットフォームとして再出発する。
2100BTCを拠出、新たな買い増しではない
今回拠出する2100BTCは、メタプラネットが保有する4万3000BTCの5%弱にあたる。現在のビットコイン価格で約1億3500万ドル(約213億円)の価値になる。
ただし、これは新たにビットコインを購入する話ではない。メタプラネットがすでに保有しているビットコインを、スーパーリーグ側へ移す取引となる。
ゲロビッチCEOによれば、この仕組みによってグループは二つの資金調達ルートを手にする。
スーパープラネットが米国市場から資金を集める一方、メタプラネット本体は日本での資金調達を続けるという“日米二正面作戦”だ。
取引の完了は2026年第4四半期を予定している。スーパーリーグ株主による承認など、通常の取引完了条件を満たす必要がある。
米国のビットコイン企業を買収する可能性も
計画では、どちらの会社が調達した資金であっても、グループ全体のビットコイン財務戦略に活用できる。
さらにメタプラネットは、スーパープラネットを通じ、米国のビットコイン財務企業を買収する可能性にも言及した。日本の親会社では手を出しにくい案件でも、米国上場企業を足場にすれば動きやすくなるというわけだ。
スーパーリーグ・エンタープライズは現在、没入型ゲームやコンテンツ、広告事業を展開している。
発表を受け、同社株は50%を超える急騰を記録。売買も一気に膨らんだ。
ヤフーファイナンスのデータによると、取引高は従来の約39万3000株から約3730万株へ急増した。実に約95倍である。

Super League Enterprise (SLE) stock. Source: Yahoo Finance
ビットコイン保有企業に迫る資金繰りの重圧
メタプラネットは現在、企業として世界第3位のビットコイン保有者に浮上している。2位のトゥエンティワン・キャピタルとの差は、約500BTCにすぎない。
トゥエンティワン・キャピタルは、テザー、ビットフィネックス、ソフトバンクの支援を受ける上場ビットコイン財務企業だ。ビットコインを積み上げ、1株あたりの保有量を増やすことを目的として設立された。
ビットコイントレジャリーズ・ドット・ネットによると、メタプラネットが最後にビットコインを買い増したのは7月上旬だった。
一方、マイケル・セイラー氏率いるストラテジーは、84万BTCを超える保有量で首位を独走している。
もっとも、そのストラテジーでさえ、ここ数カ月は配当や自社株買い、米ドル準備金の確保を目的にビットコインを売却している。
ビットコインを大量に抱えているだけでは、上場企業は回らない。株主への還元、手元資金の確保、そしてさらなるビットコイン購入。そのすべてを同時にこなす難しさが、企業のビットコイン財務戦略に新たな圧力をかけ始めている。

