
バイナンス、Google Playから突然"消滅"! EUで何が起きているのか
スペイン、ラトビアでスマホに異変が――。バイナンスがグーグルプレイの検索結果から忽然と消えた。背後にちらつくEUの新暗号資産規制「MiCA」の影。同社は「グーグルと解決へ協議中」と釈明するが、その言い分はどこか歯切れが悪く……。

世界最大の暗号資産取引所バイナンスのアプリが、EU(欧州連合)の一部の国で、突如としてグーグルプレイストアから姿を消した――。EUの暗号資産ライセンス制度をめぐり、同取引所のコンプライアンス(法令順守)に疑問符がつくなかでの"失踪劇"である。
異変を最初に証言したのは、スペインのあるユーザーだった。月曜、本紙コインテレグラフの取材に対し、この人物は「グーグルプレイの検索でバイナンスのアプリがもう出てこない」と明かした。ただし、オッポ製端末で使われるアプリストア「オッポ・アップマーケット」経由では、いまだ入手可能だという。さらにラトビアの別のユーザーも、「グーグルプレイにアプリが表示されなくなった」と口をそろえた。
ところが――だ。同じEU圏でもポーランドで確認したところ、バイナンスのアプリはグーグルプレイ上に依然として存在していた。つまり、この"失踪"はEU全市場を一律に襲っているわけではない、というわけだ。
バイナンスの広報担当者は、本紙にこう語る。「グーグルプレイがポリシー(方針)を更新し、"一部の市場"で暗号資産アプリのアップデート提供に影響が出ていることは認識している。現在、グーグルと解決に向けて協力している最中だ」。もっとも、この担当者は、どの市場でアプリの提供状況が変わったのか、そしていかなる方針変更が今回の制限を招いたのかについては、口を固く閉ざしたまま明かそうとしなかった。
そもそも欧州でバイナンスのアンドロイド版アプリがグーグルプレイから消えた、との第一報が飛び出したのは先週のこと。OKXヨーロッパの最高経営責任者エラルド・グース氏がX(旧ツイッター)上で、「アプリはMiCA(暗号資産市場規制)のライセンス要件を理由に削除された」と主張したのが発端だった。
この一連の報道が浮上したのは、バイナンスがギリシャでのMiCA申請を取り下げてから、わずか数週間後のタイミングである。しかもその取り下げは、規制の移行期間が7月1日に終了する、その直前だった。同社はその後、一部のEU利用者に対し「特定サービスへのアクセスを制限する」と通知。ただし、出金だけは引き続き可能とする、という念の入れようだったのだ。

