
アセンドEXで出金トラブル続出か ザックXBTが指摘した「危ない準備金」の実態
ザックXBTがアセンドEXの流動性不安を指摘し、準備金の説明を求めたことを受け、複数の利用者が同取引所での出金遅延を報告している。

暗号資産取引所アセンドEXをめぐり、利用者から出金トラブルの訴えが相次いでいる。ブロックチェーン調査員として知られるザックXBTは、同取引所について「流動性に問題を抱えている可能性がある」と指摘した。
発端となったのは、ロレンソ・ナバロ・ロドリゲスを名乗るXアカウントの投稿だ。同氏は火曜日、4196USDT、日本円にして約67万9000円相当の出金申請が、6月10日から「開始中」の状態のまま止まっていると訴えた。カスタマーサポートに何度も問い合わせたが、返答はなかったという。
その後数日間で、少なくとも5人の利用者がこの投稿に返信し、同様の出金遅延を報告した。
金曜日、ザックXBTはテレグラムへの投稿で、アセンドEXにはイーサ(ETH)、USDT、ソラナ(SOL)といった大型暗号資産の準備金が乏しいと指摘した 。これは同プラットフォームに「流動性問題」がある可能性を示すものだという。
ザックXBTはアセンドEXに対し、出金遅延の報告について説明するよう求めた。さらに、同取引所のホットウォレットの流動性がなぜ低いのか、より明確な説明を行うべきだと促した。
取引所は、顧客の出金に対応するため、広く取引されている暗号資産の流動性準備を確保しておく必要がある。こうした資産が不足すれば、出金遅延につながる。深刻な場合には、支払い不能に陥るリスクもある。

ZachXBT flags liquidity and withdrawal issues on AscendEX via Telegram. Source: ZachXBT
アセンドEXの準備金、小型銘柄に偏重
コインテレグラフが金曜日に確認したアーカムのブロックチェーンデータによれば、アセンドEXとタグ付けされたウォレットには、約2020万ドル、日本円で約32億7000万円相当の暗号資産が保有されていた。
ただし、その中身は小型銘柄に偏っていた。主要暗号資産の保有額は比較的限られている。
アセンドEXの最大保有銘柄はUNITEトークンで、保有額は1000万ドル、約16億2000万円相当だった。これに続くのが、REURの524万ドル、約8億4800万円相当、ASDの290万ドル、約4億6900万円相当、そしてリザーバーrUSDステーブルコインの60万ドル、約9700万円相当である。その他にも、複数の小型トークンが確認された。

AscendEX-tagged wallet, top token holdings. Source: Arkham
コインテレグラフはアセンドEXにコメントを求めたが、記事公開時点までに回答は得られていない。
暗号資産業界において、取引所の流動性をめぐる疑念は極めてセンシティブな問題だ。2022年のエフティーエックス破綻では、顧客からの出金要求が引き金となり、数十億ドル規模の穴が露呈した。最終的に同取引所は破産に追い込まれた。
この破綻は業界全体に顧客の出金ラッシュを引き起こし、規制当局の監視も一段と強まった。その後、多くの取引所は利用者の不安を和らげるため、準備金証明レポートを公表するようになった。
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