
アンソロピックのAI遮断で暗号資産TAO急騰 グレースケールが分散型AI需要に強気
グレースケールは、米政府がアンソロピックに対し最新AIモデルへのアクセス遮断を命じた後、分散型AI関連トークンが上昇したと指摘した。中央集権型AIに代わる選択肢を求めるユーザー需要が浮き彫りになった格好だ。

米政府の命令を受け、アンソロピックが最新AIモデルへのアクセスを停止した一件は、AIが一部企業に集中することの危うさを、あらためて市場に突きつけた。米暗号資産運用大手グレースケールは、これにより分散型AIへの需要が高まる可能性があると指摘している。
グレースケールのリサーチ責任者ザック・パンドル氏は月曜日のレポートで、アンソロピックの「フェイブル5」と「ミュトス5」へのアクセス遮断について、「最先端AI技術が中央集権的に管理されている現実を示すものであり、分散型の代替手段の必要性を強く印象づけた」と述べた。
パンドル氏はさらにこう続ける。
「投資家が代替手段を求める中、ビットテンソルやそのTAOトークンのような分散型AIへの需要は、今後も高まり続けるとみている」
米政府は金曜日、安全保障上の懸念を理由に、アンソロピックに対して外国籍ユーザーへの同モデルのアクセス停止を命じた。これを受け、アンソロピックは命令に従うため、フェイブル5とミュトス5へのアクセスを全ユーザーに対して停止した。
パンドル氏によれば、アンソロピックが最新モデルへのアクセスを遮断してから12時間で、ビットテンソルのTAOトークンは30%上昇した。ユーザーが分散型の代替手段を探し始めたためだ。TAOは月曜日、3週間ぶり高値となる283ドル、約4万5280円まで値を伸ばした。

パンドル氏は、ビットテンソルについて「分散型の原則に基づくAIの別の未来像」を提示するものだと説明する。オープンで、グローバルで、分散化されたネットワークを通じて、AIリソースへのアクセスを提供することを目指しているという。
「AI版ビットコインだと考えればいい」
パンドル氏はそう表現した。
「人工知能へのアクセスは、ますます重要な経済資源になっている。AIの能力が高まり続ける中で、政府やAIラボは、誰が、どの条件でこれらのツールを利用できるのかを決めるうえで、ますます大きな役割を担うようになる」
アンソロピックの停止措置は「前例」になる
エッジランナーAIの共同創業者コルトン・マルカーソン氏は、今回の出来事について、企業のデータ独立性にとっての分水嶺だと主張した。
同氏はコインテレグラフへのコメントで、こう語っている。
「われわれは以前から、企業は大手AIラボから“知能を借りている”状態だと言ってきた。しかし今回の件は、それよりさらに悪い」
「まるで自分の知能を賃貸しているようなものだ。家を借りているときに、大家がいつでも契約を打ち切り、追い出し、入居中の財産までのぞき見ることができるようなものだ」
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また、テック起業家で作家のブレット・ハート氏も、コインテレグラフへのコメントで、米政府がアンソロピックに対してモデルへのアクセス遮断を命じたことは「前例になった」と述べた。
「政府が、一夜にして商用AIモデルを沈黙させることができる。公聴会もなく、技術的な説明もなく、不服申し立ての手続きもない。その瞬間、米国のすべてのAIラボは、目に見えない天井の下で運営されることになった」

