
米暗号資産規制に新局面 CFTCが“ブロックチェーン鑑識”のプロを起用
CFTCによる今回の人事は、米議会が「クラリティ法」を通じて、デジタル資産をめぐる連邦金融規制当局の役割を抜本的に見直そうとするさなかに行われた。

米商品先物取引委員会(CFTC)が、ブロックチェーン鑑識に深い知見を持つ新たな最高データ・イノベーション責任者を採用した。規制当局が、いよいよこの技術分野への監視と執行を本格化させる――そんなシグナルとも受け止められている。
CFTCのマイケル・セリグ委員長は月曜日の発表で、米証券取引委員会(SEC)の暗号資産タスクフォースでアドバイザーを務めていたドナルド・バトル氏を、同委員会の最高データ・イノベーション責任者に任命したと明らかにした。
バトル氏は2025年1月、トランプ政権の発足に合わせる形でSEC暗号資産タスクフォースのアドバイザーに就任。それ以前には、CFTCでブロックチェーン・データのアドバイザーを務めたほか、米財務省の金融犯罪取締ネットワーク、いわゆるフィンセンで暗号資産関連の執行専門官として働いていた経歴を持つ。

Source: CFTC
セリグ委員長は起用理由として、バトル氏が「データサイエンス、ブロックチェーン鑑識、プログラミング・インターフェース、最先端のAIソリューション」に精通している点を挙げた。
この人事は、CFTCが暗号資産規制と執行により踏み込もうとしていることを示すものだ。折しも米議会では、デジタル資産市場構造法案である「クラリティ法」を通じ、CFTCとSECの役割分担を抜本的に見直そうとする動きが進んでいる。
現在、CFTCで委員長を務めるセリグ氏は、同金融規制機関における唯一の委員でもある。CFTCはセリグ氏の下で、カルシやポリマーケットといった予測市場プラットフォームの規制について、排他的管轄権を持つと主張してきた。その結果、これらのサービスを「違法賭博」とみなして取り締まろうとする州当局との間で、数多くの訴訟が起きている。
CFTC、スポーツイベント契約の枠組み案で意見募集を開始
CFTCは先週、カルシやポリマーケットのようなプラットフォームで提供されるスポーツイベント契約について、いわゆる「偶然性に基づくゲーム」、つまり賭博とは区別し得るとする規則案を公表した。
この規則案に対し、一般からの意見募集期間は45日間設けられている。今後、CFTCがスポーツイベント契約やベッティングを、州・連邦レベルでどのように扱うのかを左右する可能性がある。

