
リップルとビッソ、米国・メキシコ送金にステーブルコイン活用 XRPレジャーでMXNBとRLUSDを連携
リップルとビッソは、XRPレジャー上でメキシコペソ連動ステーブルコイン「MXNB」とドル連動ステーブルコイン「RLUSD」を組み合わせ、米国・メキシコ間の機関投資家向け決済を支える構えだ。

メキシコシティに拠点を置く暗号資産取引所ビッソが、リップルとの決済提携をさらに拡大する。メキシコペソに連動するステーブルコイン「MXNB」をXRPレジャー上に展開し、リップルのドル建てステーブルコイン「リップルUSD(RLUSD)」と組み合わせることで、米国とメキシコ間の企業向けクロスボーダー決済を支える構えだ。
ビッソによれば、MXNBはXRPレジャー上で発行され、リップルの「ペイメンツ・オン・DEX」インフラに組み込まれる。さらにRLUSDとペアを組ませることで、ドル建て、ペソ建ての企業間決済に利用できるようにするという。
狙いは明確だ。米国とメキシコを結ぶ送金ルートは、世界最大の送金回廊である。米連邦準備制度理事会(FRB)もそう位置づけている。加えて、米通商代表部(USTR)によれば、2024年の米国とメキシコのモノ・サービス貿易額は推定9351億ドル、日本円にして約149兆6000億円に達した。前年から5.5%増えた計算だ。
MXNBは、XRPレジャーの「パーミッションドDEX」にも統合される。この仕組みは、本人確認などを経た参加者向けに設計された分散型取引基盤で、オンチェーン流動性と決済インフラへのアクセスを可能にするものだ。
リップルとビッソは、ラテンアメリカでのクロスボーダー決済サービスをめぐり、数年前から協業を続けてきた。今回の発表は、その延長線上にある。
2024年、個人による米国・メキシコ間送金は650億ドル、約10兆4000億円規模に達した。その大半を占めたのは電子送金だった。

Electronic transfers dominated the $65 billion in US-Mexico remittances made by individuals in 2024.
Source: Federal Reserve Bank of Dallas
ステーブルコイン、越境決済で存在感強める
ステーブルコインの利用は、ビッソが直接事業を展開するラテンアメリカ各国で広がっている。対象地域はメキシコ、ブラジル、アルゼンチン、コロンビアに及び、チリやペルーでも機関投資家向けの接続網を持つ。
ビッソのプラットフォームでは、2025年の暗号資産購入のうち、ドル連動トークンが40%を占めた。これは、他のどのデジタル資産カテゴリーをも上回る水準だった。
金融機関や送金会社も、ここ数カ月でステーブルコインを使った決済インフラの整備を急いでいる。5月には、アンカレッジ・デジタルがメキシコのグルポ・サリナスと提携し、ステーブルコインを使ったクロスボーダー決済と財務オペレーションを支援すると発表した。両社は、金融機関や企業向けの国際ドル送金に、ブロックチェーンベースの決済レールを活用するとしている。
今月初めには、マネーグラムがステラ・ブロックチェーン上でドル連動ステーブルコイン「MGUSD」を発表した。同社によれば、このトークンは自己管理型ウォレットを通じて同社アプリに統合される。利用者はドル建て残高を保有し、世界中に資金を移動させ、現地通貨に換えることができるようになるという。
こうした動きの背景には、依然として高いクロスボーダー送金コストがある。世界銀行のデータによれば、2025年第3四半期に200ドル、約3万2000円を海外送金する際の平均コストは6.36%だった。一方、ブロックチェーンによる決済は、1セントにも満たない手数料で完了できる場合がある。
ステーブルコインの普及は、この1年でさらに加速した。デフィラマのデータによると、ステーブルコイン全体の時価総額は2025年半ばの約2510億ドル、約40兆2000億円から、2026年6月には3160億ドル超、約50兆6000億円まで拡大している。

The global market cap of stablecoins is now more than $316 billion. Source: DefiLlama
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