
軍事訓練より暗号資産法案! ホワイトハウス"クリプトの顔"ウィット氏、召集2度ブッチの舞台裏
月末から始まるはずだった州兵の軍事訓練——。トランプ政権で暗号資産規制を一手に握る"キーマン"、パトリック・ウィット氏が、その訓練の延期を突如発表した。米暗号資産業界の命運を左右するクラリティ法案の上院採決を目前に、いったい水面下で何が起きているのか。しかも先送りは、これが二度目だった。

ホワイトハウスで暗号資産政策のトップアドバイザーを務めるパトリック・ウィット氏が、月末に予定されていた軍事訓練のための休職を「取りやめる」と表明した。これにより同氏は職務にとどまり、上院でのクラリティ法案(CLARITY Act)成立へ向けた大詰めの調整を続けられることになる。
「先週、私がジョージア州陸軍州兵としての任務の一環として、義務づけられた訓練に向かうと報じられた。よりによって、クラリティ法案が上院の本会議にかかる直前のタイミングでだ」。ウィット氏は月曜、Xにこう綴った。
「兵役の義務を全うする決意に変わりはない。だが、訓練が延期され、この取り組みを最後まで見届けられることになった。これを報告できるのは、ありがたいことだ」——そう続けたのである。

Source: Patrick Witt
問題のクラリティ法案は、米国の暗号資産市場に初めて包括的な規制の枠組みを与えるもの。8月8日からの議会休会前に上院を通過させられるか、まさに"崖っぷち"の期限を突きつけられている。ウィット氏は、この法案をめぐるホワイトハウス側の交渉責任者、いわば司令塔だ。
ウィット氏は昨年8月から「大統領デジタル資産顧問評議会」の事務局長を務めてきた人物。7月27日には、ジョージア州陸軍州兵の法務総監部(JAG)研修に出頭する予定だった。この研修を修了すれば、州兵で法務官として勤務する資格を得られるという。
火曜に報じられた米メディア「クリプト・イン・アメリカ」によれば、ウィット氏は今年4月にも、この義務研修をすでに一度延期していた。長引くクラリティ法案の交渉に対応するため、ホワイトハウスにとどまる必要があったからだ。つまり、今回の先送りは実に二度目ということになる。
ハリー・ジョン氏、ホワイトハウス暗号資産評議会を去る
ウィット氏が政権中枢に踏みとどまる一方で、対照的な動きも表面化した。同じ「大統領デジタル資産顧問評議会」の副事務局長を務めるハリー・ジョン氏が、退任を表明したのである。
「2週間後、私は大きな感謝とともに政府の職を離れます」。ジョン氏は月曜、Xにこう投稿した。「この2年間で、暗号資産をめぐる米国の立ち位置は一変しました。成し遂げてきたすべてを、誇りに思います」
前出の「クリプト・イン・アメリカ」によれば、そもそもこのジョン氏こそ、ウィット氏が軍務で不在となる間、暗号資産評議会における同氏の職責を引き継ぐ予定だった当の人物だったのだ。

