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Ezra ReguerraライターYohan Yu監修ライター

ビットコイン採掘のIREN、AIクラウドへ大転換 スペイン買収で欧州進出

最新ニュース公開日2026年6月16日

IRENはスペインで約490メガワットの確保済み電力を獲得。ビットコイン採掘から事業領域を広げ、欧州AIクラウド基盤の構築を加速させる。

ビットコイン採掘企業のアイレン(IREN)が、スペインのデータセンター開発会社ノストラム・グループの買収を完了した。これにより同社は欧州市場へ本格参入する。狙いは明白だ。ビットコイン採掘一本足打法から、人工知能(AI)クラウド事業へと舵を切るためである。

アイレンは月曜日のプレスリリースで、今回の買収により、スペイン国内で約490メガワット分の送電網接続済み電力を確保したと発表した。さらに、開発パイプラインに加え、エンジニアリング、建設、開発、運用に携わる50人超の従業員も加わる。

この買収により、アイレンの世界全体の電力ポートフォリオは約5ギガワットに拡大する。スペインで確保した電力は、その約10%に相当する計算だ。

アイレンの共同創業者兼共同CEOであるダニエル・ロバーツ氏は、スペインについて、再生可能エネルギーと光ファイバー接続の両方を備えた国だと指摘する。欧州で高まるAIインフラ需要に応える拠点として、うってつけだというわけだ。

「欧州はAIインフラにおいて、最大級かつ最も急成長している市場の一つだ。その中でもスペインは、参入拠点として極めて魅力的な国の一つである」

ロバーツ氏はそう述べた。

今回の買収は、アイレンがAIクラウドサービスへと軸足を移す流れの一環だ。AIクラウド事業は、契約ベースでより予測しやすい収益をもたらす可能性がある。一方で、暗号資産マイニングは、採掘難易度の上昇やビットコイン(BTC)価格の変動によって、収益性が圧迫されやすい。

関連記事: トランプ関連のアメリカン・ビットコイン、第1四半期で8200万ドルの赤字 売上高は予想下回る

この動きは、欧州でAIインフラを構築するビットコイン採掘企業の大きな潮流にも沿っている。ハイブ・デジタルはスウェーデンの施設の一部をAIコンピューティング向けに転換しており、ビットディアはノルウェーでAIデータセンター容量の開発を進めている

アイレン、AIクラウド転換を加速

アイレンが発表した3月31日終了四半期の決算によれば、依然として最大の収益源はビットコイン採掘だった。同社のマイニング収益は1億1120万ドル(約178億円)。これに対し、AIクラウドサービスの収益は3360万ドル(約54億円)だった。

ただし、数字の流れを見ると、同社の重心がどこへ向かっているかははっきりしている。AIクラウド収益は前四半期の1730万ドル(約28億円)から増加した一方、ビットコイン採掘収益は1億6740万ドル(約268億円)から減少した。

アイレンは、マイニング収益の減少について、ビットコインの平均価格下落と、採掘機器の廃止が一因だったと説明している。

Bitcoin’s year-to-date chart. Source: CoinGecko

バーンスタインのアナリストらは以前、アイレンが既存拠点をAIクラウドインフラ向けに改修していく中で、将来的にはビットコイン採掘事業の大部分を段階的に縮小する可能性があると指摘していた。

アイレンは3月31日時点で、設置済みまたは発注済みのGPUを約15万基保有していると報告している。バーンスタインの試算では、これにより年間売上高ベースで37億ドル(約5920億円)規模のランレートを支えられる可能性がある。

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