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Sam BourgiライターRobert Lakin監修編集者

イーサリアムはまだ終わっていない 金融機関を囲い込む新団体で機関投資家マネーを狙う

最新ニュース公開日2026年7月2日

ジョー・ルービン、ビットマイン、シャープリンクの支援を受けて立ち上がったこの独立組織は、機関投資家マネーをめぐる競争が熱を帯びるなか、イーサリアム活用を検討する金融機関との橋渡し役を担う。

イーサリアムの創設者の一人と、同チェーン最大級のETH保有企業が、新たな独立系非営利団体の立ち上げに動いた。狙いは、イーサリアムの機関投資家向け窓口を一本化することにある。

ライバルのブロックチェーンが銀行、資産運用会社、金融機関の取り込みを強めるなか、イーサリアム陣営もいよいよ本腰を入れ始めた格好だ。

新団体「イーサリアム・インスティテューショナル」は水曜日に発表された。支援者には、ETHを大量に保有する財務戦略企業ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズとシャープリンク、さらにブロックチェーン共同創設者のジョー・ルービンらが名を連ねる。

同団体は今後、ニューヨーク、ロンドン、香港、シンガポールにとどまらず、ほかの金融都市にも活動を広げる方針だ。教育プログラム、標準化の推進、業界調査、機関投資家向けイベントなどを展開するという。

発表にあたり、イーサリアム・インスティテューショナルはSNS上で、これまでイーサリアムのエコシステムには金融機関と向き合うための「信頼できる独立した玄関口」が欠けていたと指摘した。機関投資家による採用を加速させるには、そうした役割が必要だというわけである。

出典:イーサリアム・インスティテューショナルのX投稿

今回の立ち上げは、イーサリアムがステーブルコインとトークン化された現実資産、いわゆるRWA市場で依然として圧倒的な存在感を保つなかで行われた。

Source: Ethereum Institutional on X.com

トークン・ターミナルによれば、イーサリアムはトークン化RWA市場の約58%を占めている。また、DeFiLlamaのデータでは、同ネットワークは3110億ドル、約50兆4000億円規模のステーブルコイン市場のうち、およそ半分を担っている。

競争は激化しているものの、ステーブルコイン分野ではなおイーサリアムが支配的なブロックチェーンであり続けている。

Although competition is intensifying, Ethereum remains the dominant blockchain for stablecoins. Source: DeFiLlama

もっとも、明るい話ばかりではない。今回の動きは、イーサ価格が下押し圧力を受け、巨額のETHを抱える企業のバランスシートに重くのしかかるなかで出てきたものでもある。

ビットマインとシャープリンクはいずれも、多額の含み損を抱えている。ETH価格は最近、一時1500ドル近辺、約24万3000円まで下落した。

水曜日の直近時点で、ETHは1620ドル超、約26万2000円で取引されていた。コインゲッコーのデータによれば、時価総額は1954億ドル、約31兆7000億円だった。なおETHは、10月27日時点では4000ドル超、約64万8000円で取引されていた。

それでもなお、機関投資家による暗号資産採用は、業界で最も強い潮流の一つであり続けている。21シェアーズによれば、現在の資産価格には、ポートフォリオマネージャー、資産運用会社、金融機関からの需要拡大がまだ十分に織り込まれていないという。

イーサリアム財団の大改造が、機関投資家戦略を塗り替える

今回の機関投資家向けの動きは、イーサリアム財団が大規模な組織改革を進めるなかで出てきた。

イーサリアム財団は、イーサリアムの中核プロトコル開発とエコシステム成長を支える非営利団体である。だがこの1年、同財団はリーダーシップの変化、ガバナンスや開発優先順位をめぐる内部議論、ライバルチェーンとの競争激化、そしてETHの市場パフォーマンスへの批判に揺れてきた。

先月には、共同エグゼクティブディレクターのシャオウェイ・ワンが退任した。今年に入って同財団からは、およそ19人が離職したと報じられている。幹部交代に続いて組織再編が行われ、財団職員の20%が解雇された。

この再編のさなか、イーサリアムの長期的発展を前に進めることを目的とした新たな独立組織も相次いで登場している。6月には、今回のイーサリアム・インスティテューショナルと同じ支援者らが、イーサリアムのスケーラビリティ向上を目指す非営利研究組織「エスラボズ」を立ち上げた。

関連記事: ブテリン氏、イーサリアム財団への批判に反論 中立性維持を改めて表明

スタンダードチャータードは前向きに評価

スタンダードチャータードのジェフ・ケンドリック氏は、今回の発表について、先に立ち上げられたエスラボズとあわせて、「イーサリアムのレイヤー1、レイヤー2、そしてイーサリアム発のDeFiプロトコルに直接的なプラスの影響をもたらす」と述べた。

同氏は水曜日の顧客向けメモで、こう指摘している。

「非常に重要なのは、両組織の中核的な資金提供者が、イーサリアム・エコシステムにおける3つの商業的巨人であるという点だ。彼らの専門性は、伝統金融が本格的に参入しつつあるこのタイミングで、イーサリアム・エコシステムの商業化を後押しするだろう」

ケンドリック氏は最近、ETH価格について、2026年末に4000ドル、約64万8000円、2030年末には4万ドル、約648万円に達するとの予想をあらためて示している。

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