
サークル株は終わった?キャシー・ウッドだけが20億円を投じ続ける衝撃の理由
USDC発行元サークルの株価がIPO後の高値から約76%急落するなか、“強気派”で知られるキャシー・ウッド率いるARKインベストが約20億円分を追加購入。一方で市場では「業績悪化」の警告も浮上しており、評価は真っ二つに割れている。

「暴落しているからこそ買う」。
そんな逆張り投資を地で行くのが、“ハイテク株の女王”ことキャシー・ウッド氏だ。
同氏率いるARKインベストは、米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」の発行元であるサークル・インターネット・グループ(ティッカー:CRCL)の株式22万株を追加取得したことが分かった。株価が大幅に下落するなかでも買い増しを続けており、同社への強い信頼を改めて示した。
今回の購入は、ARKが運用する3本のアクティブETFを通じて実施された。
取得価格はニューヨーク証券取引所での終値1株63.22ドル。総額は約1,390万ドル(約20億4,000万円、1ドル=147円換算)に達する。
しかし、その一方でサークル株は厳しい状況に置かれている。
年初来では約22%下落し、IPO後につけた最高値からは約76%も値を下げている。
7月だけで72万株超を買い増し
ARKは今月に入ってからサークル株の買い増しを加速させている。
- 7月1日:28万7,609株
- 7月9日:21万7,896株
- 7月15日:22万株
これにより、7月に開示された購入株数は合計72万5,517株となった。株価が下落を続けるなかでも継続的に買い増しており、「押し目買い」の姿勢を鮮明にしている。

Source: ARK Invest
現在、サークル株はARKフィンテック・イノベーションETF(ARKF)の資産の4.37%を占め、組み入れ比率では第7位。保有額は約3,300万ドル(約48億5,000万円)となっている。
さらに、主力ファンドであるARKイノベーションETF(ARKK)では資産の3.35%を占め、第9位の保有銘柄となっており、その評価額は約2億1,800万ドル(約320億円)に達している。
一方で「もう買いではない」との声も
だが、市場では楽観論ばかりではない。
暗号資産リサーチ会社「10xリサーチ」は最新レポートで、サークル株に対する投資判断を引き下げた。
同社はこれまで「株価が80ドル以下なら魅力的」と評価していたが、現在は「事業のファンダメンタルズが大きく悪化した」として、買い推奨を取り下げている。

Source: 10x Research
懸念材料として挙げられているのがUSDCの利用状況だ。
アクティブアドレス数の減少など、オンチェーンでの利用が鈍化していることが確認されており、USDCの成長ペースに陰りが見え始めているという。
実際、暗号資産データサイト「コインゲッコー」によると、USDCの時価総額は現在約730億ドル(約10兆7,300億円)。
年初から約3%減少したものの、前年同期比では依然として約17%増加している。成長は続いているが、その勢いはやや鈍化している格好だ。
「絶好の買い場」か、「長期下落の始まり」か
10xリサーチは、サークル株について完全に悲観しているわけではない。
今回の急落は「長期投資家にとって絶好の仕込み場になる可能性」がある一方で、「より長期的な下落相場の始まり」である可能性も否定できないと分析している。
ARKインベストが見ている未来が正しいのか。それとも市場の警戒感が現実となるのか。
サークル株は今後も暗号資産市場全体の注目銘柄であり続けそうだ。

