
米暗号資産運用大手ビットワイズ、約400億円の暗号資産ファンドを取得
この移行により、資産運用会社は、暗号資産のキャリートレードと米国債およびデジタル資産へのエクスポージャーを組み合わせたトークン化ファンドを管理できるようになる。

暗号資産運用会社のビットワイズは、スーパーステートの「クリプト・キャリー・ファンド(USCC)」の引き継ぎを完了した。これにより同社は、市場中立型の暗号資産取引戦略を用いて利回りの獲得を目指す、トークン化された投資ビークルの運用を担うことになる。
ビットワイズは5月7日、スーパーステートから同ファンドの運用を引き継ぐと発表していた。スーパーステートは、トークン化ファンド向けプラットフォーム「FundOS」に経営資源を集中する方針に転じている。
同ファンドは適格購入者を対象としており、暗号資産の現物価格と先物価格の差であるプレミアムを取り込む「キャッシュ・アンド・キャリー取引」を通じて利回りの創出を目指す。移管後も、USCCのトークンティッカーと既存のスマートコントラクトは維持される。
ビットワイズによると、同ファンドの運用資産残高は5月29日時点で約2億5900万ドル、日本円で約413億円。利回りは約4%だった。ファンドの開示資料によれば、ポートフォリオは現金担保、トークン化された米国債へのエクスポージャー、暗号資産で構成されている。暗号資産には、ステークされたソラナ(SOL)、EtherFiのラップドイーサ(eETH)、XRPなどが含まれる。
スーパーステートのウェブサイトによると、USCCの持ち分は、Aave、Kamino、MorphoといったDeFiプロトコル上で借り入れ・貸し出し用途に対応している。
2017年創業のサンフランシスコ拠点の暗号資産運用会社であるビットワイズは、ETF、私募ファンド、個別運用口座、ステーキング商品を通じ、顧客資産約110億ドル、日本円で約1兆7560億円を運用しているとしている。

Bitwise Crypto Carry Fund. Source: Superstate
トークン化アクティブ戦略ファンドが急拡大
今回の買収は、トークン化されたアクティブ運用型ファンドが急成長するなかで実施された。同分野には、暗号資産のキャリー取引、指数連動型戦略、ボラティリティ重視型の商品などが含まれる。
RWA.xyzのデータによると、トークン化アクティブ戦略ファンドの資産残高は、2025年6月時点の約4億4900万ドル(約717億円)から、2026年5月末には約13億8000万ドル(約2203億円)へ拡大した。12カ月で200%超の増加となる。

Source: RWA.xyz
同カテゴリーの主要商品には、欧州で取引される「Spiko Amundi Overnight Swap Fund」(分配価値約4億2800万ドル、約684億円)、「Mantle Index Four Fund」(約1億3400万ドル、約214億円)、「Sailing Investment Limited Partnership Fund」(約1億500万ドル、約168億円)などがある。
運用会社は、アクティブ運用型の暗号資産戦略をETF市場にも持ち込みつつある。T. Rowe Priceは3月、ビットコイン(BTC)、イーサ(ETH)、ソラナ、XRPなどのデジタル資産へ直接投資できるアクティブ運用型暗号資産ETFの計画を修正した。
翌月にはゴールドマン・サックスが、現物ビットコイン上場投資商品に連動するオプション売却を通じて利回りを生む、アクティブ運用型のビットコイン・インカムETFの立ち上げを申請した。
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