
ジーキャッシュに「無限増殖バグ」発覚、ZEC一時50%暴落──7月28日の大型アップグレードで“偽造コイン”は炙り出されるのか
プライバシー重視の暗号資産ジーキャッシュで発覚した「無限バグ」。その火消しとなる大型アップグレード「アイアンウッド」が7月28日に実施される。問題のプライベート取引プールを閉鎖し、資金移動に“検問所”を設けることで、偽造ZECの有無をあぶり出す狙いだ。

プライバシー重視のブロックチェーン、ジーキャッシュを揺るがした“無限バグ”問題が、いよいよ山場を迎える。
ジーキャッシュの中核的なプライベート取引プール「オーチャード」で5月に発見された、いわゆる“インフィニティ・バグ”。その対策となるネットワークアップグレード「アイアンウッド」が、7月28日にメインネットで実施される見通しとなった。
6月に発表されたアイアンウッドは、現在のオーチャード・プールを閉鎖し、新たな活動を停止させたうえで、新しいプライベートプールを立ち上げるものだ。
肝は、オーチャードから資金を移す際の“会計上の検問所”である。オーチャードを出た資金は、アイアンウッドに入る前にこのチェックポイントを通過しなければならない。これにより、オーチャードのバグを悪用して偽造されたジーキャッシュ(ZEC)が存在したのかどうか、その証拠を得られる可能性がある。
ジーキャッシュのコア開発者であるショーン・ボウ氏は木曜日、こう明かした。
「ジーキャッシュのアイアンウッド・メインネット有効化ブロック高が設定され、タグ付けされた。主要組織はすべて、高さ3428143でのNU6.3有効化にコミットしている。これはおおよそ7月28日午前8時、米東部時間にあたる」

Source: Sean Bowe
一方で、シールデッド・ラボは当初、アイアンウッドの実施延期を提案していた。取引所、マイニングプール、ウォレット事業者といったエコシステム参加者が、7月下旬のメインネット有効化までに十分な準備時間を確保できない恐れがあると警告していたためだ。
しかし、ボウ氏の最新発言により、アップグレードは当初目標だった7月21日から1週間後ろ倒しされた7月28日に実施される方針が確認された。
6月、シールデッド・ラボは、アイアンウッドによってオーチャードの脆弱性が実際に悪用されたかどうかを示す証拠が得られる可能性があると説明していた。
「ユーザーが既存のオーチャード・プールから新しいプールへ資金を移動する際、仮に偽造者が存在するなら、選択を迫られる。偽造資金を動かしてその存在を露呈するリスクを取るか、あるいは資金を置き去りにして、将来動かせなくなるリスクを取るかだ」
この問題の発覚は、市場にも直撃した。
オーチャードのバグが6月3日に公表されると、ZEC価格は602.68ドル、約9万7500円から、299.25ドル、約4万8400円へと急落。一時、実に50%もの暴落となった。
その後、ZEC価格は一定の回復を見せており、執筆時点では492.61ドル、約7万9700円で取引されている。
また、ジーキャッシュは今週、発行量の面でも大きな節目を迎えた。最大供給量2100万ZECのうち、すでに80%超が発行済みとなったのだ。月曜日のruZCASHの投稿によれば、現在の供給量は1680万6723ZECに達している。

