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Sam BourgiライターRobert Lakin監修編集者

アンソロピック規制が火をつけた 分散型AI銘柄ビットテンソル「TAO」に機関投資家が殺到

最新ニュース公開日2026年6月29日

新ファンドの登場は、資産運用会社がTAO関連商品の拡充を急ぐなかでのことだ。さらに、アンソロピックのAIモデルに対する最近の規制を受け、分散型AIへの注目もにわかに高まっている。

デジタル・カレンシー・グループ(DCG)の支援を受ける投資会社ユマが、機関投資家向けにビットテンソル・エコシステムへの分散投資を可能にするファンドを立ち上げた。資産運用会社の間では、分散型AIに連動した投資商品の拡充が進んでいる。

木曜日の発表によれば、新たに組成された「ユマ・トータル・マーケット・ファンド」は、ビットテンソルのネイティブトークンであるTAOと、AIに特化した複数のサブネットを束ねたバスケットに、単一の投資ビークルを通じて投資できる仕組みだ。投資家が個別のサブネットトークンを選別する手間を省き、ビットテンソル・エコシステム全体にアクセスしやすくする狙いがある。

同ファンドは、名称非公表のアンカー投資家からのシード資金を受けて始動した。

ビットテンソルは、AIインフラやアプリケーション開発を支える分散型ネットワークだ。コンピュート、マーケットプレイス、アイデンティティなど、専門領域ごとのサブネットを通じて成り立っている。ユマによれば、同ネットワークにある128のサブネットの合計価値は9億ドル、約1456億円を超えるという。一方、ネットワーク追跡サービスのタオスタッツのデータでは、サブネット価値の合計は3億ドル、約485億円前後にとどまる。

ビットテンソル・エコシステムのネイティブトークンであるTAOの時価総額は、約24億ドル、約3882億円に迫っている。

TAO, the native token of the Bittensor ecosystem, has a market capitalization of nearly $2.4 billion. Source: CoinMarketCap

ビットテンソルへの機関投資家の関心は、サブネット経済圏の拡大と歩調を合わせるように高まってきた。4月には、グレイスケールが「グレイスケール分散型AIファンド」の四半期リバランスで、TAOの組み入れ比率を43%まで引き上げている。その後、TAOの比率は約20%まで低下し、現在はニア・プロトコルのNEARが約44%で同ファンド最大の保有銘柄となっている

資産運用会社は、TAOへの投資アクセスをさらに広げようとしている。ビットワイズは4月、米証券取引委員会(SEC)に「TAOストラテジーETF」を申請した。さらにグレイスケールも、既存の「ビットテンソル・トラスト」を現物TAO上場投資信託、つまりスポットTAO ETFへ転換するための修正登録届出書を提出している。承認されれば、NYSEアルカに上場する見通しだ。

Grayscale Bittensor Trust (TAO) application with the SEC. Source: SEC

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アンソロピック規制で再び脚光を浴びる分散型AI

AIインフラや計算資源を、単一の事業者に依存せず、ブロックチェーンベースのネットワーク上に分散させる――。そんな分散型AIの意義が、改めて注目されている。

きっかけは、米商務省が国家安全保障と輸出管理上の懸念を理由に、アンソロピックの「フェイブル5」と「ミュトス5」モデルへの一般アクセスを停止したことだった。

この措置について、グレイスケールのリサーチ責任者であるザック・パンドル氏は当時、中央集権型AIプロバイダーに依存することのリスクを浮き彫りにしたと指摘した

アンソロピックのフェイブル5とミュトス5へのアクセスを制限する政府命令は、「AIが中央集権的に管理されることのリスクを示している」とパンドル氏は述べた。そのうえで、「投資家が代替手段を模索する中で、ビットテンソルやそのTAOトークンのような分散型AIへの需要は高まるだろう」との見方を示した。

ただし、この規制は緩和に向かいつつあるようだ。米商務省は金曜日、ミュトス5へのアクセスを復旧した。またアクシオスは土曜日、トランプ政権が早ければ来週にも、アンソロピックにフェイブル5の一般公開再開を認める見通しだと報じている


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