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Zoltan VardaiライターYohan Yu監修ライター

スタンダードチャータード、暗号資産市場に「さらなる投げ売り」警戒 ビットコイン5万ドル、イーサリアム1400ドルも

最新ニュース公開日2026年6月13日

スタンダードチャータードが、暗号資産市場にさらなる「投げ売り」の足音が近づいていると警鐘を鳴らした。ビットコイン、イーサリアム、主要アルトコインの年末価格目標を相次いで引き下げる一方、2030年の長期予想は据え置いている。

英金融大手スタンダードチャータードが、暗号資産市場にさらなる「投げ売り」が起きる可能性があるとの見方を示した。その引き金となり得るのが、ドナルド・トランプ米大統領が示唆する和平合意だという。

コインテレグラフに共有されたレポートによれば、同社は今後数カ月でビットコイン(BTC)が5万ドル(約800万円)まで下落し、イーサリアム(ETH)は1400ドル(約22万4000円)前後で底を打つと予想している。

さらに、2026年末のビットコイン価格予想を従来の15万ドル(約2400万円)から10万ドル(約1600万円)へ、イーサリアムの目標価格も7500ドル(約120万円)から4000ドル(約64万円)へと引き下げた。一方で、2030年時点の長期予想については据え置いた。

ただし、スタンダードチャータードでデジタル資産リサーチのグローバル責任者を務めるジェフリー・ケンドリック氏は、ビットコインがすでに5万9000ドル(約944万円)でサイクルの底をつけた可能性もあるとみている。

その根拠として挙げたのが、目前に迫る二つの材料だ。ひとつは、中東紛争の終結に向けた和平合意が近いとするトランプ氏の発言。もうひとつは、金曜日後半に予定されているスペースXのIPOである。

同レポートは、これら二つの材料が、ビットコイン現物ETFから続いてきた大規模な資金流出に歯止めをかける可能性があると指摘した。ただし、底打ちが確認されるには、ETFへの資金流入がプラスに転じる日が出ること、紛争終結後に原油価格が下落すること、そしてマイケル・セイラー氏率いるストラテジーによる新たな大規模ビットコイン取得が必要だとしている。

ファーサイド・インベスターズのデータによれば、ビットコインETFは5営業日連続で資金流出を記録し、木曜日の純流出額は累計2200万ドル(約35億2000万円)に達した。ビットコインETFは月曜日までの4週間で17億2000万ドル(約2752億円)の資金流出に見舞われていたが、6月4日には320万ドル(約5億1200万円)の小幅な純流入も記録していた。

Price target forecasts for end-2026 for leading cryptocurrencies. Source: Standard Chartered

今回のレポートは、AI企業の大型IPOが暗号資産市場から流動性をさらに吸い上げるのではないかとの懸念が広がる中で出された。投資家は、チャットGPTを開発したオープンAI、アンソロピック、そしてイーロン・マスク氏率いるスペースXの上場を待ち構えている。

先週には、ビットメックス共同創業者のアーサー・ヘイズ氏が、ハイパーリキッド(HYPE)とニア・プロトコル(NEAR)の保有分を売却したと明らかにした。理由として、2026年第3四半期までに予定される三つの「メガAI IPO」と、中東紛争に伴うエネルギー価格の上昇を挙げている。

スタンダードチャータード、底打ち後の暗号資産市場回復を予想

もっとも、年末価格目標を引き下げたとはいえ、スタンダードチャータードは、安値をつけた後の暗号資産価格については年内を通じて回復に向かうとみている。

レポートは、ビットコインETFからの売り圧力が強まっている点を指摘した。平均的なETF購入者は現在、25%の含み損を抱えているという。加えて、米経済が「軟化」しつつある一方、市場では「ウォーシュ氏が6月にFRB議長に就任するまで追加利下げはない」とみられており、マクロ環境もより難しくなっているとした。

スタンダードチャータードは、他のデジタル資産についても、時価総額上位2銘柄であるビットコインとイーサリアムの値動きに追随すると予想している。

同社は、2026年末のソラナ(SOL)価格目標を250ドル(約4万円)から135ドル(約2万1600円)へ引き下げた。XRPについては8ドル(約1280円)から2.8ドル(約448円)へ、BNBは1755ドル(約28万800円)から1050ドル(約16万8000円)へ、アバランチ(AVAX)は100ドル(約1万6000円)から18ドル(約2880円)へと、それぞれ大幅に下方修正した。

一方、2030年末の価格目標は据え置かれた。ソラナは2000ドル(約32万円)、XRPは28ドル(約4480円)、BNBは7500ドル(約120万円)、アバランチは180ドル(約2万8800円)のままとしている。

なお、関連する市場動向として、ビットコインETFでは10億ドル(約1600億円)規模の資金流出が起き、アーベの7100万ドル(約113億6000万円)相当のETH凍結解除提案は延期された。

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