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Zoltan Vardai
執筆者:Zoltan Vardaiスタッフライター
Bryan O'Shea
校閲:Bryan O'Sheaスタッフ編集者

韓国警察、ポリマーケット利用者を捜査 「選挙に賭けた」違法賭博の疑い

韓国警察、ポリマーケット利用者を捜査 「選挙に賭けた」違法賭博の疑い
ニュース

韓国で、暗号資産を使った予測市場「ポリマーケット」の利用者が警察の捜査対象になっている。

韓国メディアのビズ朝鮮などによると、江原警察庁は、韓国内のポリマーケット利用者について、違法賭博の疑いで捜査を進めている。対象はポリマーケット本体ではなく、実際に同サービスを使って賭けを行った韓国国内の個人利用者だ。

ポリマーケットは、政治、経済、スポーツ、事件、天気など、現実世界の出来事の結果に暗号資産で賭けることができる予測市場だ。たとえば「選挙で誰が勝つか」「ある法案が通るか」「ビットコインが一定価格を超えるか」といったテーマに対し、利用者が売買する。表向きは「市場の集合知で未来を予測する仕組み」だが、規制当局から見れば、賭博との線引きが問題になる。

今回、韓国で問題視されているのは、選挙関連の賭けだ。韓国では賭博規制が厳しく、国内利用者が海外サイトを通じて賭けを行った場合でも、違法賭博に問われる可能性がある。ビズ朝鮮は、韓国人がポリマーケットで賭けに参加した場合、最大1000万ウォン、約113万円の罰金を科される可能性があると報じている。

警察は、暗号資産の取引記録を追跡し、関係者に出頭を求めているという。暗号資産は匿名性が高いと思われがちだが、ブロックチェーン上の送金履歴は公開される。取引所の本人確認情報と結びつけば、利用者の特定は可能になる。ポリマーケットのようなサービスでは、こうしたオンチェーン記録が捜査の手がかりになる。

ただし、韓国の検察や裁判所が、ポリマーケット利用を賭博罪にあたると正式判断したわけではない。予測市場は、金融商品なのか、情報市場なのか、それとも賭博なのか。国や地域によって扱いは割れている。今回の捜査は、そのグレーゾーンに警察が踏み込んだ事例といえる。

海外でも規制は強まっている。スペインは5月、ポリマーケットとカルシを、必要な賭博ライセンスなしに運営している疑いで調査し、アクセスを遮断した。

ポリマーケットは、米大統領選などで注目を集めた。世論調査よりも早く市場心理を反映する、と評価する声もある。一方で、政治や選挙を「賭けの対象」にすることへの違和感は根強い。特に選挙が近い国では、単なる予測を超えて、世論操作や不正な情報拡散と結びつく懸念もある。

今回の韓国の捜査は、暗号資産時代の賭博規制の難しさを示している。サイトは海外にある。決済は暗号資産で行われる。利用者は国内にいる。従来の賭博規制では捉えにくい構図だ。

ポリマーケット側は「未来を予測する市場」と言う。規制当局は「現実の出来事に金を賭ける仕組み」と見る。両者の溝は深い。

韓国警察が個人利用者にまで捜査を広げたことで、予測市場をめぐる規制論は一段と現実味を帯びてきた。暗号資産で政治に賭ける時代。その便利さと危うさが、いま韓国で問われている。

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