
「2日かかる決済が数秒に」ソラナ財団、金融機関向け新システムを発表
証券の引き渡しと代金の支払いを一度に処理し、どちらか一方だけが実行される事故を防ぐ。ソラナ財団が、金融機関向けのオープンソース決済プログラム「Solana DvP」を発表した。

銀行の証券決済に、いよいよ「秒」の時代がやってくるのか。
ソラナ財団は6日、金融機関向けのオープンソース決済プログラム「Solana DvP」を公開した。従来は1~2日かかることもある証券決済を、わずか数秒まで短縮することを目指す。
Solana DvPは、ソラナ上で「デリバリー・バーサス・ペイメント(DvP)」を実行するための、オープンソースのAPIを提供する。
DvPとは、簡単にいえば「証券の引き渡し」と「代金の支払い」を同時に済ませる仕組みだ。今回のプログラムでは、資産と代金を一つの取引として処理する。すべてが完了するか、何も起きなかったことになるか。その二つに一つである。
これにより、「代金を払ったのに証券が届かない」「証券を渡したのに入金されない」といった決済事故を防ぎながら、処理時間を1~2日から数秒に縮められるという。
ソラナ財団の発表によると、金融機関が案件ごとに独自のスマートコントラクトを開発しなくても使える、再利用可能な決済基盤として設計した。
開発にはJPモルガンも協力した。同社は、金融機関における決済の実務やシステム要件について意見を提供したという。
JPモルガンでマーケッツ部門のデジタル資産責任者を務めるロデル・デソウザ氏は、この決済標準について、機関投資家が決済リスクや取引相手の信用リスクを新たに抱え込むことなく、大規模に事業を展開するために必要な「基礎インフラ」だと述べた。
ブロックチェーンを使って金融決済を高速化する動きは、すでに各地で始まっている。
2025年6月には、チェーンリンク、JPモルガンのキネクシス、オンド・ファイナンスが、異なるブロックチェーンをまたぐDvPの実証実験を完了した。オンドのトークン化された米国債ファンドを、キネクシス経由の支払いと交換する取り組みだった。
さらに5日には、暗号資産取引所クラーケンの親会社ペイワードがシンガポール・ガルフ銀行と提携。アジアおよび湾岸地域の一部機関投資家向けに、米ドル取引を24時間365日即時決済できるサービスを打ち出した。
証券や資金の受け渡しに「数日かかるのが当たり前」だった金融業界。その常識を、ソラナは数秒でひっくり返そうとしている。

