
16年眠っていた「サトシ時代」のビットコイン600BTCが移動 約73億円相当、ナカモトとの関係に再び憶測
2010年に採掘されたビットコイン600BTCが、16年以上動きのなかったアドレスから移動した。サトシ・ナカモトとの関係をめぐる憶測が広がったが、ホエール・アラートは「ナカモトとの関連は確認できない」としている。

2010年に採掘されたビットコインが、16年以上の沈黙を破って動いた。
オンチェーンデータによると、合計600BTC、約4,800万ドル(約73億4,000万円)相当を保有していた12のアドレスが、土曜日に資金を移動させた。コインテレグラフが確認したデータで明らかになった。
ブロックチェーン取引追跡プラットフォームのホエール・アラートによれば、この600BTCは12個のビットコインブロックで得られたマイニング報酬に由来する。ただし、同社の調査では、ビットコインの匿名の創設者であるサトシ・ナカモトとの関連は見つかっていないという。
「われわれの調査に基づけば、いずれのブロックもサトシと結びつけることはできない」
ホエール・アラートの広報担当者はコインテレグラフにこう語り、ナカモトがまだ活動していた時期に採掘されたコインであることをめぐる過熱気味の憶測に一定の冷水を浴びせた。
ホエール・アラートは、12件すべてのマイニング報酬を追跡した。いずれも2010年3月に採掘されたビットコインブロックに由来する。当時、1ブロックあたりの報酬は50BTCだった。
その後、ビットコインのブロック報酬は4度の半減期を経て減少している。直近では2024年4月の半減期で、報酬は6.25BTCから現在の3.125BTCに引き下げられた。
今回の分析は、ホエール・アラートが先に公表していた7件の報酬に関する調査をさらに広げたものだ。同社は日曜日のX投稿で、この7件について、ナカモトが採掘したものではないと判断したブロックに由来すると説明していた。

The mining blocks and addresses for the 12 dormant Bitcoin rewards. Source: Whale Alert
オンチェーン分析プラットフォームのルックオンチェーンも当初、16年半にわたり動きのなかった7つのマイナーウォレットが350BTCを移動したと指摘していた。これらのウォレットは、2010年3月のマイニングによってコインを得ていたという。
サトシ時代のビットコインだからといって、サトシのビットコインとは限らない。
今回の移動が注目を集めた理由のひとつは、これらのコインが、ナカモト本人がまだビットコインに関与していた時期にまでさかのぼるためだ。
ナカモトは2010年を通じてビットコインの開発やコミュニケーションに関わっていたが、その後、徐々にプロジェクトから距離を置いた。最後に確認されているやり取りは2011年4月のものとされている。
12のアドレスのうち1つは、2010年3月5日に50BTCのマイニング報酬を受け取り、2026年9月5日に新たなアドレスへコインを移動させたことが、ブロックチェーン・ドットコム上で確認できる。

One of the 12 addresses received a 50 BTC mining reward on March 5, 2010, and moved the coins to a new address on Sept. 5, 2026. Source: Blockchain.com
ホエール・アラートは、1件の報酬が他の多くの移動より数ブロック早く動いていた点にも言及した。同社によれば、この動きは、残りの送金に先立つテスト取引とみられるパターンと一致している。
なお、「サトシ時代」という言葉は、ナカモト本人が活動していた初期ビットコイン期を指すにすぎない。今回のように2010年に採掘されたコインであっても、それだけでナカモト本人の保有分と断定することはできない。

