
ビットコインが8万ドル割れ、米インフレ指標待ちで暗号資産市場は様子見
ビットコインは週末に8万ドル(約1232万円)を上回ったものの、週明けの薄商いで反落した。市場は今週発表される米インフレ指標を前に、次の一手を見極めようとしている。

ビットコイン(BTC)は月曜日、軟調に推移した。流動性の乏しい相場環境のなか、週末に8万ドル(約1232万円)を上回った上昇分は、あっさりと削られる格好となった。
要点はこうだ。
ビットコインは、5月初旬以来となる高値水準で週足を終えた後、8万ドルを下回り、約2%下落した。
トレーダーたちは、今週の重要イベントである米インフレ指標を前に、様子見姿勢を強めている。
8月中旬以降、狭いレンジでの推移が続くなか、分析ではビットコインの「底堅さ」にも注目が集まっている。
ビットコイン、米インフレ指標が次の材料に
トレーディングビューのデータによると、執筆時点でBTC/USDはこの日、約2%下落していた。これは、5月初旬以来初めて8万ドルを上回って週足を終えた直後の値動きだ。

BTC/USD one-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView
米国市場はレイバーデーの祝日で休場だった。板が薄くなるなか、現物価格の上下にある流動性を狙った急な値動きが起きやすい状況だった。
コイングラスのデータでは、過去24時間の清算はロングとショートでほぼ拮抗していた。暗号資産市場全体の清算額は1億7800万ドル(約274億円)に達した。

Crypto liquidation history (screenshot). Source: CoinGlass
月曜日の取引が進むにつれ、流動性は厚みを増した。近場の短期ターゲットとしては、8万500ドル(約1240万円)と7万8800ドル(約1214万円)に流動性が集中していた。

Crypto liquidation heatmap. Source: CoinGlass
トレーディング会社QCPキャピタルは、全体的なボラティリティの低下を指摘し、相場には外部材料が必要になっているとの見方を示した。
その材料となり得るのが、木曜日と金曜日に発表される米インフレ指標だ。インフレ統計は、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ観測に影響を与える可能性がある。
QCPは最新の分析で、次のように述べた。
「重要な材料が近づいているにもかかわらず、短期的なボラティリティは圧縮されている。これは市場が強い方向感を織り込んでいるというより、明確な材料を待っていることを示している」
同社はさらに、市場は「インフレ指標の発表後に方向感が出ることを見越したポジションになっている」と指摘した。
ビットコインの「底堅さ」に注目
BTC/USDは8月21日以降、狭いレンジ内で推移している。それでも、先月前半からの25%上昇の大半は維持しており、強気のシグナルも残っている。

BTC/USD one-day chart. Source: Cointelegraph/TradingView
ビットゲットのチーフアナリストであるライアン・リー氏は、コインテレグラフに寄せたコメントで、ビットコインは先週の米マクロ経済イベントを消化したと述べた。そのイベントとは、非農業部門雇用者数が予想外に上振れしたことだった。
リー氏はこう語る。
「ビットコインの底堅さは注目に値する。雇用が強ければ通常、利回りとドルに上昇圧力がかかり、リスク資産にとっては厳しい環境になるからだ」
さらに同氏は、こう続けた。
「市場がその再評価を吸収できているということは、投資家が現水準のビットコインを動かす要因を、FRBの利上げ可能性だけとは見ていないことを示している」
コインテレグラフが報じたように、米国の現物ビットコイン上場投資信託(ETF)にも引き続き注目が集まっている。木曜日には7億3000万ドル(約1124億円)の純流入を記録した。これは、1月以来最大の1日あたり流入額だった。

