
ポリゴン、PoSネットワーク停止につながる脆弱性を公表 2回のハードフォークで修正済み
ポリゴンのPoSネットワークに、サービス妨害やバリデーターのリソース枯渇を引き起こす恐れのある複数の脆弱性が存在していた。ポリゴンは詳細を公表する前に「オースティン」と「キョウト」の2回のハードフォークを実施。問題はすでに修正され、メインネットで悪用された形跡も確認されていないという。

ポリゴンが、ネットワークの安定稼働を揺るがしかねない複数のセキュリティ上の脆弱性を抱えていたことを明らかにした。ただし、問題が世に知られるより先に、運営側は手を打っていた。
ポリゴンは最近実施した2回のハードフォークを通じ、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)ネットワークに影響を及ぼす可能性があった脆弱性を修正した。
ポリゴン・ラボのバリデーター・サポート・チームが木曜日に公表したセキュリティ開示によれば、問題はポリゴンのクライアント「Bor(ボル)」と「Heimdall(ヘイムダル)」の双方に存在していた。
脆弱性には、サービス妨害(DoS)攻撃につながるリスクのほか、バリデーターの計算資源を過度に消費させる問題、さらにチェックポイントやマイルストーンの処理に影響する欠陥が含まれていた。
ポリゴンによると、これらの問題は「オースティン」と「キョウト」と呼ばれる2つのハードフォークによって修正された。
修正版はまず非公開で導入・テストされ、その後メインネット上で有効化。脆弱性の詳細が一般公開されたのは、その後だったという。攻撃者に「答え」を渡す前に、先に穴を塞いだ格好だ。
中でも最も深刻だったのが、ヘイムダルに存在した問題だ。
特殊な細工を施したトランザクションを送り込むことで、バリデーターに過剰な処理を強制できる可能性があった。処理負荷が膨れ上がれば、最悪の場合、ネットワークの正常な稼働を妨げる恐れがあった。
一方、オースティン・ハードフォークでは、ボルに存在した2つのDoSリスクにも対処した。これらが悪用された場合、ブロック処理が遅延したり、ノードがクラッシュしたりする可能性があったという。
ただしポリゴンによれば、今回明らかになった脆弱性がメインネット上で実際に悪用された形跡は確認されていない。
詳細を公表する前に修正を適用したのも、攻撃を未然に防ぐための予防措置だったとしている。
なお、ハードフォークの有効化ブロック高を過ぎても古いバージョンのクライアントを使用していたノードは、すでにネットワークのコンセンサスから外れている。
正規のネットワークに復帰するにはアップグレードが必要だ。
すべてのポリゴンPoSノードでは「Bor v2.10.0」への更新が必須となっている。また、バリデーターとフルノードについては「Heimdall v0.11.0」が必要だ。いずれのアップグレードも、すでにメインネット上で有効化されている。
ポリゴンのネイティブトークンで、かつて「MATIC」と呼ばれていたPOLは、記事執筆時点で約0.10ドル(約16円)で取引されている。
CoinGeckoのデータによれば、POLは過去1週間で約4%下落した一方、過去1カ月では44%上昇。年初来では2.3%のプラスとなっている。

